一方、結果の出ないベテランには手厳しい。21日のソフトバンク戦で逆転満塁弾を食らった森福允彦、クイックモーションに難のある新外国人のクックは翌日、2軍降格となった。
「普通の監督はキャンプ時には横一線を謳うものの、シーズンに入るとベテランや外国人に気を遣って使い続ける。原監督は逆です。若手には叱咤もするが、我慢もする。ベテランや外国人は年俸に見合うような結果を出せなければ、スタメンどころかファームに落とす。
交流戦Vの掛かった22日のソフトバンク戦でも、エースで甥っ子でもある菅野智之が精彩を欠くと、『みんなで積み上げて優勝決定戦に持ち込んだのに、1人の投手に任せるわけにはいかない』とバッサリ切り捨てた。経験のある選手が相応の活躍ができなければ、容赦ない。このような姿勢を見せられれば、若手も今が頑張り時と肌で実感する。チームに常に緊張感が漂っています」
スタメン野手の日本人生え抜き率は、広島との開幕3連戦では45.8%(24人中11人)だったが、交流戦最後のソフトバンクとの3連戦では70.8%(24人17中)と25%も上昇している。交流戦Vが掛かった最後のカードでも、大城や若林という若手を積極的に登用した原監督。実践で経験を積んでいる選手がシーズン終盤の勝負所で力を発揮するはずだ。