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警察小説の映像化が続く理由 新人発掘を目指す文学賞も

「教場」シリーズは映像化で再び火がついた

 こうした流れをより強固にしそうな試みも始まっている。『教場』の原作者である長岡弘樹氏と、10月よりWOWOWで放送される連続ドラマ「トップリーグ」の原作者である相場英雄氏(他にも『震える牛』『血の轍』『不発弾』が映像化)が選考委員をつとめる小学館主催の小説新人賞「警察小説大賞」、その狙いはもちろん、ヒット作の“発掘”だ。

 同賞では『教場』『震える牛』を編集担当した小説誌「STORY  BOX」編集長・幾野克哉氏も選考委員の一人となり、大賞受賞作は必ず幾野氏が編集者として直接担当し、書籍化することが告知されている。大賞賞金300万円の本賞(2017年11月創設)には今年5月、第一回受賞作に『GAP ゴーストアンドポリス』が決定し、本年秋の刊行予定。本年9月末日まで「第二回警察小説大賞」を募集している(募集詳細は、同賞の公式サイト参照)。

 ミステリーの中でも「警察小説」に絞った新人賞は、かつて存在しなかった。多くの読者、視聴者が待ち望む「熱い刑事ドラマ」が、新たな新人賞から生まれる日もそう遠くないかもしれない。

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