前出の朝日記事によると、「女性天皇」に最も慎重な与党自民党の候補者でも、「賛成派34%」に対して「反対派24%」と、容認に傾いている。最大野党の立憲民主党では「賛成派90%」にまで達した。
国民世論も、女性天皇賛成が大半だ。各紙の世論調査でも、《女性天皇に賛成は78.3%》(5月14日産経)、《「認めるべきだ」は76%》(同月13日日経)、《認めることに賛成は79.6%》(同月3日毎日)と、軒並み8割近くの人が賛成と答えている。
「安倍総理は、自民党の参院選勝利を受けて、『憲法改正の議論をすべきと国民の審判が下った』と発言。国家の根幹をしっかりと議論するという建て前のもと、国民の支持が圧倒的な『女性天皇容認』も、憲法改正とセットで議論を巻き起こすつもりでしょう」(官邸関係者)
◆悠仁さまには“別便”を調整
女性天皇が現実味を帯びることと、「愛子天皇待望論」の高まりは切り離せない。
「高校3年生となられた愛子さまには皇族の一員としての自覚がさらに強くなられ、ご両親やご自身の置かれている立場をよく理解されています。ご両親との公務の際に見せられる気品を備えた堂々とした立ち居振る舞いから“愛子さまを天皇に”という声が上がっています」(別の皇室ジャーナリスト)
現行の制度上では、皇位継承順位第1位の秋篠宮さま(53才)、そして第2位の悠仁さま(12才)こそ、最も“次の天皇”に近い存在だ。女性である愛子さま(17才)には、皇位継承権はない。
「眞子さまの結婚を巡る問題をきっかけに、秋篠宮家に対する風当たりが厳しい状態にあります。それが、現状の皇位継承のやり方への疑問につながっていることは否定できません。
そうした事態を最も気にされているのは紀子さま(52才)です。もともと、天皇皇后両陛下に男子がお生まれにならない状況の中、周囲から期待される形で悠仁さまを懐妊された。“将来の天皇の母”になることを強く意識され、悠仁さまを育てられてきました。
紀子さまは、“愛子さまを天皇に”という声が上がっていることに、眞子さまの結婚の延期が大きく影響しているとお考えのようです。親しい周囲には“眞子さまのご結婚問題で、秋篠宮家の評判が下がっている”というような話を漏らされているそうです」(皇室関係者)
そこで、紀子さまは「ご自身で秋篠宮家の評判を取り戻し、悠仁さまの将来を安定させることに腐心されている」(宮内庁関係者)という。