国際情報

韓国には前科40犯、50犯がざらにいる理由

深刻な経済危機も囁かれる(EPA=時事)

 日本が「輸出管理の問題」から半導体部品輸出の厳格化を打ちだすと、韓国はそれまで日本が呼びかけても無視していた二国間協議を慌てて持ち出したり、国際会議で議題にもないのに日本を非難するなど日韓関係は戦後最悪の状態にある。韓国をホワイト国から除外すると、韓国も日本に対して同様に報復措置。しかも、文在寅大統領ら政府高官たちが「経済戦争」を示唆したり、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄をちらつかせたりと日本からすると理解に苦しむことばかりだ。

 そもそも「不可逆的で最終的に合意」したはずの慰安婦問題合意を一方的に破棄したり、1965年の日韓請求権協定で解決済みの元徴用工に対する慰謝料を支払うよう大法院(最高裁)が日本企業に命じたりと、国と国の間で交わされた約束を平気で反故にしてみたり、「法の不遡及」という概念さえない法治国家とはいえない。

 どうして、韓国には日本の常識が通じないのか。大反響を呼んでいる『韓国を蝕む儒教の怨念~反日は永久に終わらない』(小学館新書)を上梓した著者の呉善花氏は「韓国の歴史が理解できれば、韓国の異常性も納得できるはずだ」という。

 * * *
呉善花:朝鮮半島では王朝の交代は革命にほかならず、朝鮮半島最後の王朝として登場した李朝は、これまで仏教文化を誇った高麗王朝にとって代わるや、完璧な儒教国家の建設を目指し、朝鮮半島の政治・社会・文化・習俗は一律、儒教=朱子学に基づく倫理、価値観に沿ったものへと変質していきました。国家ぐるみの儒教への総改宗が行われたといっていいでしょう。李朝では、反乱を起こした者は一族もろとも皆殺しにしてその血を絶やし、反乱者を少しでも助けた村は村人のすべてを殺戮して消滅させました。過酷な密告システム、拷問、公開の斬首刑、死体陵辱刑などで国民を慢性的に脅えさせる状態にして、その強固な政治支配を可能にしていたのです。北朝鮮には今なおこのほとんどすべてがあります。

──韓国でも李朝の影響を受けているということか。

呉:韓国でも1948年に起きた済州島四・三事件を典型として、李朝以来の残虐な政治支配が多々展開されてきたのです。さらに李承晩は、朝鮮戦争中の1950年に「共産主義者の収監・再教育・パルチザンの殲滅」の名のもとに、無実の一般市民を大量虐殺しており、その数実に120万人といわれます。朴正煕政権時代のベトナム戦争時には、ベトナムに派遣された韓国軍兵士が一般市民大量虐殺事件と大量強姦事件を引き起こしています。

──それにしても日本に対する韓国の反応は理解に苦しむことばかりだ。

呉:韓国人は一般に、歴史的に日本人は野蛮な民族で、自分たちは平和的で高度な文化を持った民族としてあり続けた、という見方をしたがります。私も幼い頃からこうした反日教育を受けてきて、そういう風に信じてきました。しかし、これは日本統治時代(韓国併合)以降に始まったものではありません。李朝時代に培われてきた中華主義と、それに基づく華夷秩序の世界観です。特に中華主義。これは中国の統一王朝が世界の中心にあり、その中心から離れれば離れるほど野蛮で侵略的な者たちが跋扈する文化果てる夷族の地となる。だから、韓国からすれば、日本は明らかに自らも劣った野蛮な夷族の地と認識しているのです。

 韓国は今でも、「かつて韓国は文化のなかった日本に文化を与えてやった」という言い方をします。そこに、今なお韓国人が「日本は文化的に低い位置にある」と見なしたい気持ちが働いていることは否定できません。その“侮日観”が現在まで続いているということです。つまり、自国民は絶対善であり、日本は絶対悪でなければならないのです。

関連記事

トピックス

財務省の「隠された不祥事リスト」を入手(時事通信フォト)
《スクープ公開》財務省「隠された不祥事リスト」入手 過去1年の間にも警察から遺失物を詐取しようとした大阪税関職員、神戸税関の職員はアワビを“密漁”、500万円貸付け受け「利益供与」で処分
週刊ポスト
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト