芸能

『全裸監督』続編決定 山田孝之が嬉々とする理由

お待たせしすぎたかもしれません(イラスト/ヨシムラヒロム)

お待たせしすぎたかもしれません(イラスト/ヨシムラヒロム)

 2019年8月8日からNetflixで配信されているドラマ『全裸監督』が大きな話題となっている。地上波ではできない大胆で過激な表現、ということばかりクローズアップされがちだが、実際にはどうなのか。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、事実に基づいてはいるがフィクションのドラマとして製作された『全裸監督』で、本当にチャレンジされているのは何なのかについて考えた。

 * * *
 ソファーに座る山田孝之、玉山鉄二、満島真之介が画面の外にいるスタッフから何かを見せられる。満島が「これは山田さんが読んだ方がいいんじゃないですか」と言えば、カメラが山田にズームアップ。

「お待たせしました、お待たせしすぎたのかもしれません。なんと!シーズン2の製作が決定いたしました」

 山田は劇中で演じたアダルトビデオ監督(以後、AV)村西とおる口調で『全裸監督』の続編が作られることをファンに報告。嬉々としてハイタッチする3人、映像が終わる瞬間に満島がこう言い残した。「あの日々に戻れる!」と。

 わずか43秒間の映像である。しかし、これほど“役者冥利に尽きる”ことを俳優たちが表現している43秒間はない。3人のテンションを見れば、いかに高い熱量で『全裸監督』が作られたかがわかる。また、本編を観れば山田、玉山、満島が本作を愛する理由もわかる。

 アダルトビデオ業界を描いているため、エロや過激さばかりがとりざたされる『全裸監督』。しかし、今作において尖った表現はさほど重要ではない。民放で深夜に放送されるドラマにも激しい作風ものはある。ただ、そのような作品は総じて制作費が低い。対して『全裸監督』は今まで扱われることが少なかったAV全盛の時代を豊富な制作費を使って表現している。似た作品がないといったことが重要なんだ。

 出演者にインタビューをするプロモーション動画で「ドラマを絶対に観るべき理由」を聞かれた玉山は「他に絶対にないって作品ですかね」と答えた。『全裸監督』がオリジナルな世界観の構築に成功したことへの自信がうかがえる。

 予告編のサムネイルでもある歌舞伎町を横並びで歩く3人のカットを観れば、作品の独自性が瞬時に理解できる。なんたって変! 左にオールバックにアロハを羽織ったチンピラ・トシ役の満島、右にスーツとフォーマルなスタイルで歩くブレーン・川田役の玉山、センターはピチピチのポロシャツに純白のパンツを合わせる村西役の山田。まるでアダルトビデオ業界の三銃士、『全裸監督』の登場人物に普通の人はいない。

関連記事

トピックス

イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
「鳥型サブレー大図鑑」というWebサイトで発信を続ける高橋和也さん
【集めた数は3468種類】全国から「鳥型のサブレー」だけを集める男性が明かした収集のきっかけとなった“一枚”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン