10月20日、85才の誕生日を迎えられた美智子さま(撮影/JMPA)

「即位礼の警備のため、都内には全国から応援の警察官が入る予定でした。祝賀御列の儀が挙行されれば、行方不明者の捜索や復旧活動に従事している警察官の数が少なくなる可能性もあったわけです。しかし、延期された結果、応援の警察官の数は大幅に減員され、被災地の警察からの応援は無しとなりました。被災地で活動している警察官が即位礼のために少なくなるというのを避けるため、災害発生からできるだけ先で、かつ11月14日の『大嘗祭』の前ということで11月10日に延期となったのでしょう」

 パレードは延期されたが、「即位礼正殿の儀」「饗宴の儀」などの行事は、予定通り行われた。皇居内で行われるのでそこまで警備の人員がかからないこと、パレードは雨天順延の準備があったこと、国外の賓客を招くので外交儀礼上、失礼があってはならないということだったようだ。

「雅子さまのご体調を考えると、パレードが延期された11月10日というタイミングが不安です。前日9日夜には、『天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典』が行われ、夜風が冷たい中、皇居前広場から見える二重橋の上に両陛下がお姿を見せられます。

 パレードが終わればすぐ14日には大嘗祭が控えます。連日の即位関連の行事で、雅子さまの体力は大丈夫かと心配する声が上がっているようです」(前出・皇室記者)

 実際、パレードの延期にはさまざまな意見があった。被災地を勇気づけるためにもパレードで両陛下のお姿を見せてほしいという声もあった。

「中止決定の直前まで政府内には予定通りにパレードを行うべきだという声が根強かった。ある与党幹部は“(台風は)気にせずに粛々とやるべき”と主張したそうです。

 一方、宮内庁としては多くの被災者が苦しむ状況で行うわけにはいかないという態度を、水面下で政府官邸に伝えていたそうです。そもそも両陛下は、被災者のことを考えず、国民から祝われたいと考えるような方々ではありませんから、思い悩まれていたことでしょう」(宮内庁関係者)

 強行か、延期か──そんな悩ましい状況に終止符を打った大きな要因の1つが、「美智子さまの誕生日行事中止」だったと関係者は声を揃える。

◆“美智子さまは望まれていない”と理解

 美智子さまは10月20日、85才の誕生日を迎えられた。

 即位礼が迫っていることから、もともと誕生日に関する行事は例年より簡素化されて行われる予定だった。しかし、今回の台風被害を考慮され、すべての祝賀行事を取りやめ、ご家族での昼食会のみが行われることになった。

 誕生日の祝賀行事中止にあたって、宮内庁は文書を発表した。

関連記事

トピックス

“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン