芸能界きっての“猫派女優”小林綾子氏も、この結果に大きくうなずく。
「実家で22年間猫を飼っていたし、成人してからも2匹の猫を飼いましたが、意外なほど飼い主のことを見ている。リビングで団らんしている時も寝ている時も、ジーッとね。実家の猫は、『メリー』と名前を呼べば、必ず返事をしてくれました。
犬のように人に媚を売るわけではないけど、気ままに生活しているように見えて、人間の言動にどこかで意識を集中させている。それは警戒心ではなく、純粋に“人間が好き”だからだと思います」
一方、「絆の強さ」に圧倒的な自信を持っていた犬派にとって、この結果は受け入れがたいものだった。大の犬派を自認する脳科学者・澤口俊之氏が猛反論する。
「ひとつの論文だけで結論づけるのは間違いです。そもそもあの論文の主旨は、“犬と同じような行動を猫も示す”ということで、もともと“犬と人の絆は深い”という事実が前提にあるんです。今回の調査結果をもって、犬より猫の方が絆が深いなど、到底言えないと思います」
2年前まで保護犬のシーズーを飼っていた愛犬家の精神科医・香山リカ氏も、判定方法には納得がいかないと話す。
「猫は飼い主がいなくなったら、我慢しきれなくてすぐに鳴いたりする。犬は一歩先を行って“飼い主は用事があるのかな”と思いやり、大人しく待つことがある。そのため絆が弱いと判断されたのでは」
かくして、犬派vs猫派の大激論の火ぶたが切って落とされた。
◆犬はどんな主人にも忠誠を尽くす