気鋭の若手・明生(時事通信フォト)

 同じく小兵(169cm、116kg)ながら土俵を沸かせるのは照強(前頭14、24)だ。

「淡路島出身で、阪神淡路大震災の当日の生まれということで南あわじ市のふるさと応援大使に任命されています。中卒で入門し、すぐに幕下に上がったものの、十両に上がるまで5年かかった苦労人。水戸泉(元関脇、現・錦戸親方)を思い起こさせる大量の塩を撒く仕切りが人気で、“新ソルトシェーカー”の異名を持ちます。スタミナ抜群で稽古熱心。伊勢ヶ濱部屋の先輩で40歳まで現役を続けた安美錦(元関脇、現・安治川親方)を心から尊敬しているそうです」(同前)

◆白鵬に“反抗”した度胸の持ち主

 プライベートの充実が土俵上での発奮につながっていると話題なのは豊山(前頭9、26)だ。

「部屋の先々代の親方にあたる時津風・元理事長の現役時代の四股名『豊山』を継ぐほどに期待されながら、今年3月の春場所後には十両陥落を経験した。そこから2場所で連続して勝ち越し、9月の秋場所で再入幕を果たした。その9月場所の番付発表の当日に、入籍を発表したのです。大相撲の世界では『金星』は美人を意味する隠語でもありますが、幕内力士として結婚発表できるよう奮起したのでしょう。9月場所も10勝5敗の成績をあげ、再び番付を上げてきた」(ベテラン記者)

 5月場所後に結婚披露宴を行なった竜電(前頭5、29)も注目力士のひとり。

「中学卒業後、すぐに初土俵を踏み“初の平成生まれの大関候補”と期待されながらも、ケガを重ねて一時、十両から序ノ口にまで番付を落とした。そこから復活し、昨年の初場所で新入幕にたどり着いています。小結まで昇進した7月場所では負けが込んで番付を下げたが、“浮き沈み”の激しい相撲人生を歩んできただけに、ここからまた浮上が期待される」(同前)

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