病院近くのマンションに住む田中氏は、現在は94歳の妻とマレーシア人のお手伝いさんとの3人暮らし。妻が5年前に認知症を発症してからは、お手伝いさんに家事全般を任せているという。
毎朝6時半に起床し、ベッドの上で10分間ほど、「両手で両足を抱え込んで10秒ほど膝を伸ばす」などの簡単な体操をする。膝や腰の関節や筋肉をほぐし、全身を目覚めさせるストレッチだ。
取材日の朝食は、白粥と野菜スープ。スープにはオリーブ油を垂らす。
「オリーブ油には美肌効果や整腸作用もあります。おかげで私は便秘をしたことがありません」
朝食後には近所の公園まで往復30分間ほど、空の車椅子を押して散歩する。車椅子を歩行補助器のように使い、歩き疲れたら座って休むのだ。
「これを使えば歩行が難しくなってきた高齢者でも、まだまだ歩けますよ」
田中氏が散歩を欠かさないのは「日光浴」の意味もあるという。
「毎日15分日に当たることで体温が上がって血液の循環がよくなり、免疫機能が活発になる。大腸がんなど消化器系のがんの予防になります」