個人視聴率とは、これまでの「どれくらいの世帯で見たか」を示す世帯視聴率ではなく、「性別や年代別にどれくらいの人が見たか」を示す指標。番組制作のベースとなるデータが細分化されるため、単純に経験値や知名度だけでMCを決めるわけにはいかなくなっていくのです。
現在、「今春以降のバラエティで求められるだろう」と言われているMC像は、「幅広い世代からの好感度が高い」「若い世代が反応しやすい」「唯一無二の個性か専門的なスキルを持つ」の3つ。だからこそ国民的MCの中居さんや、持ち前の親しみやすさにイギリス留学で凛々しさを加えたウエンツさん、鮮度と勢いのあるお笑い第7世代は選ばれやすいと言えるでしょう。
これまでの世帯視聴率をベースにした番組では、中高年層に人気のMCが選ばれるケースが多かったのですが、今後は個人の中でも「商品購買につながりスポンサー受けがいい」と言われる女性若年層に好かれるMCが増える可能性は高そうです。
◆意外な注目株は初レギュラーMCの52歳俳優
また、冒頭のリストにはあげませんでしたが、もう1人気になるのは『これって私だけ?』でミルクボーイとともにMCを務める沢村一樹さん。沢村さんは現在52歳の俳優であり、ゴールデンタイムのバラエティでは初のレギュラーMCとなります。
近年、『99人の壁』(フジテレビ系)の佐藤二朗さん、『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(日本テレビ系)の佐藤隆太さんなど、中堅俳優のMC進出が目立ちますが、これらの起用も幅広い年代からの好感度が高く、唯一無二の個性があるから。さらに、トップを走る主演俳優ではなく助演の多い俳優だからこそ出演作が多く親近感があり、それでいてMCとしては良い意味でのぎこちなさを含め、フレッシュさを感じさせられる貴重な存在なのです。