その後、二代目若乃花と三重ノ海が横綱に昇進。1977年7月場所から1980年11月場所まで21場所連続で横綱の優勝が続いたが、輪島の衰えとともに北の湖の優勝ばかりになると相撲人気が低迷し始めた。
「北の湖は横綱在位63場所と長く綱を張ったが、貴ノ花、二代目若乃花、千代の富士など美形人気力士がいる時代に君臨したことで、ヒール役が定着していった」(同前)
1980年代になり、千代の富士時代に突入。引退後、北の湖は「土俵下に吹っ飛ばした力士に手を貸さなかったのは真剣勝負した相手に失礼だから」と振り返ったが、今も相撲ファンには「強すぎて憎たらしい横綱」と記憶されている。
※週刊ポスト2020年4月3日号