◆『復活の日』(1980年)
(監督:深作欣二/原作:小松左京/出演:草刈正雄、夏八木勲、多岐川裕美ほか)
【内容】
東西冷戦末期の1980年代初頭、東ドイツの陸軍細菌研究所で作られたウイルス『MM-88』が研究所から持ち出されたことに端を発し、人類崩壊へのカウントダウンが始まる。大気に晒され、とてつもないスピードで増殖するウイルスは、瞬く間に全世界で大流行し、南極大陸に駐在していた900人弱を残し、ほとんどの人類が絶滅してしまった。人類の未来を託された各国の南極基地隊員は叡智を結集し、人類再生・世界救出の術を手探りで模索していく。
【見どころ解説】
国産終末SF超大作。40年前の作品ながら、気温によってウイルス活動が左右されたり、イタリアで爆発的感染が起きたりと、予言的な内容をはらむ。減りすぎた女性との性交渉が管理されるなど、崩壊する人間社会の姿が不気味だ。
◆『感染列島』(2009年)
(監督:瀬々敬久/出演:妻夫木聡、檀れい、国仲涼子ほか)
【内容】
とある総合病院で第一感染者が死亡した。当初は鳥インフルエンザが変異を起こしたものとみられていたが、ウイルスの真の正体と発生源、その治療法を見つけるべく人類は奔走する。その間にもウイルスは蔓延し、都市部から全国へと爆発的な感染力で列島を地獄絵図に変えていく。人工呼吸器や医療従事者の不足で医療現場が崩壊していく様や、都市の封じ込め政策から都市機能が停止していく過程等、未知のウイルスを前に、滅亡の危機に晒される日本の姿を描く。
【見どころ解説】
現代日本を舞台にした感染もの。CGを駆使したウイルス感染シーンと、荒廃した東京の街が衝撃的。大学病院など専門家監修によるリアルさが売りで、病院閉鎖からトリアージへと続く医療崩壊は、まさにいま、絶対に避けたい展開だ。