母の介護について語る岡江久美子の全身姿

「岡江さんは『はなまる』で忙しいにもかかわらず、毎日、隣家に住むお母さんに食事を作りにいっていました。夫の大和田獏さんがお母さんと手をつないで、散歩をすることもありました。近所の人から声をかけられると“リハビリで散歩しているんですよ”なんて話していたそうです。

 娘の美帆ちゃん(大和田美帆)も介護士の資格まで取って、おばあちゃんの面倒を見ていました。両親が忙しかったので、あの子は“おばあちゃんに育てられた”と言えるくらいのおばあちゃんっ子ですからね。まさに家族ぐるみで介護をしていたんです」

 その後、岡江の母は認知症を発症。しばらくして近所にある有料老人ホームに入ったという。

「老人ホームに移ってからも、岡江さんは毎日のようにお母さんに会いに行っていました。美帆ちゃんもしょっちゅうお見舞いに行って、『今日はおばあちゃんと話せた』『今日は何もわからなかった』と話していました」(前出・知人)

◆もっと旅行に連れて行ってあげればよかった

 岡江にとって、母の介護の“心強い助っ人”であった美帆も、心配の種の1つだった。

 美帆は、岡江が『はなまる』を降板した直後の2014年6月に、高校時代からの友人である一般男性と結婚。翌年9月には長女を出産したが、それには大きな困難が立ちはだかっていた。

「美帆さんは2013年に多嚢胞性卵巣症候群という診断を受け、担当医に『妊娠しづらい体』だと宣告されていました。それを乗り越えての妊娠、出産で、担当医には『奇跡ですね』と言われたそうです。それだけに、岡江さんにとって初孫の誕生は心の底からうれしかったでしょうね」(別の知人)

 美帆の出産のちょうど1週間後にイベントに出席した岡江は、美帆が里帰りで実家に戻ってきていることを明かし、

「朝昼晩の食事作りは最後の子育てだと思ってやっている。ちょうど朝の番組を終わって落ち着いて、この時期に孫ができて恵まれた」

 と満面の笑みを浮かべていた。

「岡江さん、みんなにお孫さん誕生の喜びを話していましたけど、介護についてはほとんど知らせていませんでした。

『はなまる』終了後とはいえ、お母さまの介護に里帰りの娘の面倒と、あの頃はかなり大変だったはず。それでもいつも笑顔で何の苦労もないように見せる。どうやって乗り切っていたのかと思います」(前出・別の知人)

 2017年11月に母親は他界。その1年後、美帆が離婚。慌ただしい日々は続いた。岡江はどうやって家族の転機を乗り越えたのか。後悔はないのか。なぜ笑顔でいられるのか──。

「今、振り返ると“もっと旅行に連れて行ってあげればよかった”とか、もっとできたんじゃないかなって思うことはあります。後悔というか…でも、介護生活を終えてわかったのは、やりきった、満足したって、なかなか言えないんじゃないかって」

──大変な介護だったと聞きました。

「晩年は認知症が進んでいましたしね…乗り越えられたのは、以前の母の元気な姿を覚えているからです。その頃のことを思い出しながら介護にあたっていました」

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