現在の人気急騰につながった理由として見逃せないのは、ネット上の仕掛け。有料コンテンツのHuluに加えて、2月からGYAO!、3月からYouTubeでも『Nizi Project』が無料配信・公開されたほか、音楽サブスクリプションサービスのApple Music、Spotify、LINE MUSICでミッション曲などのプレイリストが公開されました。
その他にも公式ページやTwitterの応援企画などもあり、朝、夜、深夜と番組が放送・配信されるたびにネット上をにぎわせ、Twitterのトレンドワードにランクイン。テレビでの視聴に加えて、ネット上でも各話数百万回単位で再生されているそうであり、これまでのオーディション番組とは一線を画す盛り上がりを見せています。
その盛り上がりを生んでいるのは、オーディションの規模とレベルの高さ。練習生たちのルックスよりも歌やダンスのスキルにフィーチャーし、それがことごとく高く、なかには韓国で2年7か月ものトレーニングを積んだマコや、ラップとドラムが得意で英語と韓国語を話せるリマなど、「すぐにソロデビューできそう」と思わせる練習生も少なくありません。それほど才能にあふれている練習生ばかりだから視聴者は惹きつけられ、思わずツイートしたくなるのでしょう。
そもそも今回のオーディションは、「世界的なガールズグループを目指す」というグローバルなコンセプトで、日本ではめったに見られないビッグプロジェクト。まずは日本8都市、アメリカ2都市で地域予選が行われ、1万人超から選ばれた26人が4泊5日の東京合宿へ。現在はそれを勝ち抜いた13人が6か月間の韓国合宿でさまざまなミッションに挑んでいる様子が放送されています。
しかも合宿で彼女たちに課されるミッションは、よくある一発勝負ではなく、トレーナーをつけてしっかりトレーニングを積んだ上で行われる超本格派。スキルを伸ばし、魅力を磨きながらの選考だけに、視聴者は練習生たちの才能が開花する瞬間を目の当たりにすることができます。
また、ミッションはプロレベルの豪華なステージで行われ、全員が順位づけされるため、喜びの涙や安堵の笑顔、悔しさや焦りなどの感情があふれ出るドキュメント性も番組の醍醐味と言えるでしょう。
◆日本のアイドルグループとは全く違う