『ザ・ベストテン』のランクイン回数を、他の“男性アイドルの8年目”と比較してみると、新御三家の野口五郎は22回、郷ひろみは19回。1980年代に目を向けても、田原俊彦は8回、近藤真彦は9回となる(近藤は1980年12月12日デビューだが、当時の日本レコード大賞の選考対象を基準に考え1981年デビューで計算)。
8年目で20回前後を記録した野口と郷の人気も驚異的であり、近藤は7年目に『愚か者』で、田原は9年目に『抱きしめてTONIGHT』で1位を獲得。いずれも息の長いアイドルである。ただ、デビュー8年目、9年目のランクイン回数においても、5人の中で西城秀樹が1位になる(※デビュー7年目でも、『ザ・ベストテン』が始まっていなかった野口を除く4人の中で、西城秀樹が1位)。
新型コロナウイルスの影響で外出を自粛しなければならず、憂鬱な気分になることもあるだろう。そんな時、西城秀樹の曲はパワーを与えてくれる。山梨YBSラジオ『プチ鹿島の火曜キックス』では4月7日から毎週、『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』をオンエアしており、5月12日のNHK『うたコン』でも同曲が流れた。6月からはCS『TBSチャンネル2』で、『ザ・ベストテン』の再放送も始まる。
亡くなっても、誰かが語り継ぐ限り、西城秀樹の魂は決して消えない。
■文/岡野誠:ライター。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記』(青弓社)の巻末資料では田原の1982年、1988年の全出演番組(計534本)を視聴率やテレビ欄の文言などと掲載。NEWSポストセブン掲載の〈検証 松木安太郎氏「いいボールだ!」は本当にいいボールか?〉(2019年2月)が第26回『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』デジタル賞を受賞。