芸能

円広志『夢想花』ヒット後、売れなくなり初めて大人になった

1978年の世界歌謡祭でグランプリ(時事通信フォト)

 大ヒット曲を生み出すと、人生が一変する。それによって、大きな失敗も引き寄せてしまうこともある。それらを経験したからこそ今があると話すのは、1978年のヒット曲『夢想花』を作詞作曲し、歌った円広志。一度聞くと忘れられない「とんで」を9回繰り返す『夢想花』が生まれ、売れなくなって堕落した経験について円が振り返る。

 * * *
 大学時代に結成したバンドが大阪で結構人気があったんですが、メンバーの就職などで解散を余儀なくされ、もう音楽ができなくなると思うと辛かった。その心の叫びを形にしたのが「とんで」が繰り返される『夢想花』でした。曲ができた瞬間「売れる、金になる」と直感しました。今までにない曲でしたから。

 デモテープをヤマハの人に聴いてもらうと「面白いからポプコンに出ろ」と勧められ、ポプコンと世界歌謡祭でグランプリを獲り、レコードデビューしたんです。当時すでに結婚していた嫁に仕事をやめさせて一緒に上京しました。

『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)、『ザ・ベストテン』(TBS系)などの歌番組に出まくり、取材日には1日8社のインタビューを受けました。調子に乗りましたよ、大スターになったみたいに(笑い)。でも、2曲目以降が売れず、3か月でみんなの前から消えました。

 円広志という人間に魅力がなかった。だから曲に力がないと売れない。ただそれだけの話ですよ。売れなくなってから夜遊びを覚えました。何しろ金と時間はたっぷりありましたから。昼過ぎに起きてパチンコに行き、夜から朝まで飲む。1年ちょっとで2000万円ぐらい飲んだんじゃないですか。堕落していくのは分かっているんですが、落ちていく感覚が快楽でした。3年ぐらい経ち、金も底を突き、仕事もすべてなくなり、大阪に戻りました。それでも文句を言わない嫁に助けられました。

関連記事

トピックス

今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・イメージ 写真はいずれも当該の店舗、販売されている味噌汁ではありません)
《「すき家」ネズミ混入味噌汁その後》「また同じようなトラブルが起きるのでは…」と現役クルーが懸念する理由 広報担当者は「売上は前年を上回る水準で推移」と回答
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン