国内

雅子さま、前例踏襲主義の宮内庁の「ガラスの天井」破る時

雅子さまが皇太子妃時代に「お慎み」をされていたことは公にされていない(撮影/JMPA)

 令和の皇后として、雅子さま(56才)は自身の在り方を模索され、活躍を続けてこられた。しかし、そのご活躍の陰には常に「平成の前例」という大きな壁が立ちふさがっていた──。

 青々とした桑の葉を一枚一枚丁寧に置かれると、その葉を元気よく食んでいく蚕を、目を細めて見つめられた。体長9cm近くに成長した蚕の国産種「小石丸」が約800頭。雅子さまはその食欲に思わず、「全部食べてしまうのに、どれくらいかかるのですか」と担当者に尋ねられたという。

 雅子さまが5月29日、皇居内の紅葉山御養蚕所で、蚕にエサの桑の葉を与える「ご給桑」に臨まれた。そのときの様子を収めた写真と映像が、宮内庁より公開された。

 美智子さま(85才)より受け継がれた養蚕に、雅子さまが取り組まれる様子が公開されたのは、今回が初めてのこと。ただ、その公開のタイミングについて、こんな声が聞かれた。

「なぜ11日に行われた『御養蚕始の儀』では公開されなかったのでしょうか。昨年は御代がわりの関連行事で忙しく、養蚕の作業をされる機会がありませんでした。今年、初めて雅子さまが養蚕に臨まれたのが11日の御養蚕始。記念すべき皇后としての初作業だったからこそ、世間の注目も相当集まっていました」(皇室ジャーナリスト)

 雅子さまは皇太子妃時代、美智子さまが紅葉山に足繁く通われても、そこに一緒に参加されることは少なかった。それをもって「雅子さまは虫嫌いなのではないか」という指摘がされることもあった。それだけに、雅子さまが皇后として初めて養蚕に向かわれることに関心が集まったのだ。

「しかし、宮内庁は『前例がない』という理由で、御養蚕始で記者が写真を撮ったり、取材をしたりすることをためらったのです。たしかに、美智子さまが養蚕をされていたときも、御養蚕始の様子が公開されたのは記憶になく、その後の作業のみが公開されました。結果、雅子さまも初めてのご養蚕ではなく、2度目のご給桑作業の様子だけが公開された。少なからず注目度が下がったことは残念です」(前出・皇室ジャーナリスト)

◆皇太子妃時代は隠されていた「御所での祈り」

 御代がわりから約1年、天皇皇后両陛下は新しい「令和流」のスタイルを模索されてきた。特に、雅子さまが元外交官としてのご経験を生かして活躍されるお姿は、「令和の新しい皇后像」として国内外で大きな注目を浴びた。

「しかしその一方で、“もっと雅子さまのご活動の内容が広く伝わればいいのに”と思う場面が多数ありました。快復基調とはいえ、たしかにまだ雅子さまは病気療養中でいらっしゃるので、遠慮をされていることもあるのかもしれません。ただ、しっかり活動されていることは堂々と広報すればいいはずです。宮内庁側が『前例がない』という理由で情報公開や取材を避けることが多かったように感じられるのは悔やまれます」(前出・皇室ジャーナリスト)

 たとえば御所での「お慎み」(黙祷)もその一例だろう。

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン