「普段の食事から水分と塩分を摂り、汗をかいたとき、入浴や就寝の前後などに意識して水分補給ができればよいのですが、高齢者のいる家庭では、経口補水液をストックしておく方が安心です」
高齢者は若い頃に比べて平熱が低くなる傾向にあるという。微熱は必ずしも37.5℃とは限らないので、日頃から体温を測って本人の平熱を知っておき、プラス0.5~1℃なら注意が必要だ。
「脱水や熱中症は高齢者がかかると命にかかわることもありますが、日常の中で予防することができます。室内はエアコンや扇風機をしっかり使って28℃以下に。体温、血圧、脈拍などを毎日チェックして、脱水の兆候を見逃さない。外出時には経口補水液を携帯するなど、基本的な対策に加えて、体に備わった免疫力を落とさないようにすることが大切です。
それにはきちんと食事を摂ること、室内での体操などでできるだけ体を動かすこと。ほどよく汗をかいて暑さに体を慣らすことも重要な予防法なので、3密を避けながら“近隣をひと回り”の散歩もおすすめです」
今年はコロナの影響で医療機関が混乱状態で、受診しづらい状況でもある。体の不調や不安があれば、かかりつけ医などに電話で相談を。
イラスト/鈴木みゆき
※女性セブン2020年6月25日号