ダイナミックなフォームから160kmを連発する

 実は昨秋、佐々木のマリーンズ入りが決定した際、一部のファンから「ロッテに育てられるのか?」と危惧する声が上がった。一つ言えるのは、佐々木は良い時期にマリーンズに入団したということだ。

 2017年オフに就任した井口監督は、「常に優勝争いができるような黄金期を迎えるため」に、抜本的なチーム改革に乗り出した。若手選手育成法の見直しは、その柱の一つだ。

 特に力を入れたのが、フィジカル面の充実……つまりプロアスリートとしての体作りだ。管理栄養士がチームに帯同。本拠地のZOZOマリンスタジアムと埼玉・浦和の選手寮の食堂で若手選手の食事をコントロールする。本拠地と寮が離れているため、以前は寮住まいの一軍選手は試合後、ホテルに滞在だったが、昨年からは千葉でのナイター後もタクシーで浦和の寮まで帰るという決まりができた。また寮の選手が夜間外出の際には事前に報告するルールも設けられている。
 
「プロだから選手個々で体調をコントロールできればいい。ただ、そのためにはお金も時間もかかって若手選手には難しい。だったらチームでまとめて面倒を見る方が効率が良いだろう、と。夜間外出の報告ルールも、できるだけ寮で食事を摂ってほしいから。報告があれば許可をするし、門限もありません」(井口監督)

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