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不倫された妻が別れぬ理由 愛、プライド、子供、そしてお金

たとえ浮気された側でも、離婚を切り出した方が法律的な立場は弱い

 世間を大いに騒がせたアンジャッシュ渡部建(47才)の不倫報道。妻である佐々木希(32才)は離婚をせずに、これからも渡部を支えていくという。一方、女優の唐田えりか(22才)と3年間にわたって不倫関係を続けていたのが東出昌大(32才)。妻の杏(34才)も離婚は考えていないと報じられた。

 不倫をされても別れない決断をする妻。その裏側には、“妻としてのプライド”があることも。これまで26万件以上の不倫調査を手がけてきた探偵事務所MRの代表・岡田真弓さんはこう話す。

「いま夫と別れたら、夫は不倫相手と結婚して、幸せになってしまうかもしれない、と考えるのです。そんなの、女のプライドが許しませんよね」(岡田さん)

 一見、複数の女性と不倫をしていた渡部の方が最低な夫に見えるが、実は妻からしてみれば、本当にたちが悪いのは東出の方だ。夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美さんが言う。

「渡部さんのように複数の女性と“遊び”の関係を続けることと、東出さんのように妻以外の1人の女性を愛してしまうことの罪深さは大きく異なります」

 夫婦問題研究家の岡野あつこさんがこうも推測する。

「杏さんの場合、子供のことをいちばんに考えているのでしょう。杏さんは両親が不倫で離婚していますから、“自分は子供から父親を奪いたくない”という気持ちが人一倍強いはずです。裏を返せば、子供が成長して父親が不要になるのを待って、離婚するでしょう」

 多くの場合、男性は一家の大黒柱だ。父親としてだけではなく、稼ぎ頭としての夫を失うわけにいかず、離婚に踏み切れない妻が多い。

「不倫夫と別れられない理由で特に多いのは、経済的な問題。というのも、離婚後にもらえる養育費は世帯平均で月額4万円程度だからです」(池内さん)

 実は、裁判をせず協議離婚の場合、慰謝料は基本的に、離婚を求めた側が支払うもの。たとえ不倫が理由であっても、離婚を切り出した側の方が法律的な立場が弱い。明確な証拠がなく、夫が離婚を拒否すれば、希望通りの額の慰謝料がもらえないこともある。行政書士で男女問題専門家の露木幸彦さんが言う。

「夫の不倫を理由に離婚したい女性には“こんなことをされて結婚生活を続けられると思う?”などと、夫が離婚に同意せざるを得ないよう誘導する言い方をすすめています。推測ですが、杏さんも自分から離婚を突きつけるというより、東出さんに主導権がないことを認めさせ、杏さんの最終判断待ちという状態だと思われます」

 愛、プライド、子供、そしてお金。不倫された妻が別れを選ばない理由はさまざまだ。

※女性セブン2020年7月16日号

夫が不倫しても離婚しない妻は少なくない

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