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今も昔も共通する「三冠王を狙える打者」の特長とは?

久々の三冠王は現れるか(時事通信フォト)

 令和初の「三冠王」は誕生するか──好調なスタートを切ったのは巨人の岡本和真だ。10試合を終えた時点で打撃三部門のリーグトップとなった。その後、15試合終了時点(7月7日)で本塁打は2位、打点は7位となったが、打率1位はキープしている。さらにセではDeNAの宮崎敏郎、広島の鈴木誠也、パでは楽天の浅村栄斗といった過去の打撃タイトルホルダーたちも3部門すべてでベスト5に名を連ねている(7月7日時点)。

 三冠王は昔より難しくなったとの見方もある。1988年に40歳で44本塁打、125打点で二冠王に輝くも打率.311で6位に沈んだ門田博光氏(72)はいう。

「僕の時代、(一塁手以外の)内野手はしっかり守って打率2割5分が合格とされ、打撃タイトルは外野手やファーストの選手で争っていた。でも今は浅村や坂本のように守備が大変な内野手にも好打者が増えて、タイトル争いが激しくなっている」

 2004年のダイエー・松中信彦を最後に三冠王は15年間出ていない(それ以前は中島治康、野村克也、王貞治、落合博満、ブーマー・ウェルズ、ランディ・バースの6人)。岡本にとって「巨人の4番」の大先輩にあたる松井秀喜は2002年のシーズンで、中日の福留孝介(現在は阪神)に打率が及ばず二冠に終わった。

 加えて、3つのタイトルのうち1つでも飛び抜けた選手がいると、三冠王の難度が増す。

「かつてのイチローのように、7年連続で首位打者になる選手がいると三冠王は厳しい。松中が三冠王を獲ったのも、イチローがメジャーに移籍してからです。現在のパではソフトバンクの柳田悠岐が三冠に最も近いと思うが、本塁打数で西武の山川穂高を超えるのは至難の業でしょう」(同前)

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