新年一般参賀で新しい発信を
両陛下の発信の場が少ないことを特に憂慮されているのが、美智子さまだという。
「昭和から平成への御代がわりの後、いくつも新しい挑戦をされてきた上皇上皇后両陛下に対して、その都度、批判や反対意見が出ることもありました。ですが、上皇陛下の強いご意志があって、当時の職員も強く押し切り、新しい取り組みができたようです。そして、それをそばで支え、さまざまなアイディアを出されたのが美智子さまだったそうです」(別の皇室ジャーナリスト)
いまも天皇陛下が確固たるご意志でオンラインの活用を望まれれば、周囲はそれに従い動くだろう。ただ、お立場もある陛下おひとりでは難しいこともある。
「美智子さまは時に上皇陛下を導かれるようにして、国民へお姿が発信できるよう積極的に動かれていました。
一方で、雅子さまはご体調の波もあり、陛下を導くようにして新しいことに挑戦されるのは難しさもあるのでしょう。さらに、御代がわり直後に急に新しいことを始めるとなれば、これまで上皇上皇后両陛下が築かれたものを壊すことにもなりかねない。おふたりが強い姿勢で動かれないのは、そうした思いがあるのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)
美智子さまが築き上げられた先例という高い壁。しかし、時代の変化に対応せずにいては、国民との距離は開いていく一方だ。雅子さまは、いつかその「壁」を越えられる日がくるのだろうか。
「雅子さまは被災地などに赴かれると、その笑顔と華やかさで場を明るくさせるパワーをお持ちです。そのパワーを国民に届けることは、今後の皇室の課題でもあるでしょう。来年1月の『新年一般参賀』では多くの参賀客を皇居内に招くのは難しいかもしれない。それでも、映像やネットを利用して両陛下が並んでお言葉を述べられる姿を公開するなど、宮内庁はさらに注目を浴びる方法を考えるべきです」(前出・皇室ジャーナリスト)
雅子さまが壁を越えられる日は、すぐそこに迫っている。
※女性セブン2020年11月5・12日号