「支え、支えられる」関係になれるのか
一般に、同じ環境で育った仲のよい兄弟も、年齢を重ねてそれぞれが家庭を持つと、互いにかかわる時間が減っていくのは自然なことだ。特に、どちらかの家族の一員が人生の岐路に立たされたとき、その家族は問題にかかり切りになる。「長女の結婚」という難題を抱えた秋篠宮家は、兄一家と交友を温める時間と余裕がないのかもしれない。
しかも、その娘の結婚は「将来の天皇の義兄」を決めることでもあり、一般の女性の結婚とは重みが異なる。では、そんな弟一家を、兄である天皇陛下は、どのようにご覧になっているのか。
「陛下は眞子さまのご結婚について“好きにさせてやればよいのでは”というスタンスだとされます。積極的な賛成ではないでしょうが、反対されるわけでもない、適度な距離感です。背景には、ご自身のご長女である愛子さまのご結婚も、本人の意思に任せたいというお気持ちがあるのかもしれません」(前出・別の皇室ジャーナリスト)
一方で、ある宮内庁関係者はこんな見方をする。
「3年前まで秋篠宮家は国民からの信頼も厚く、順風満帆でした。一方で、満足に公務や祭祀に臨めない療養中の雅子さまがいらっしゃる天皇家こそ、逆風にさらされていた。それが眞子さまのご結婚問題で、一気に国民からの信頼が揺らいだ。そのタイミングで御代がわりがあり、療養中の雅子さまは見事に儀式をこなされ、国民の喝采を浴びた。
将来の天皇を擁する秋篠宮家の当主として、秋篠宮さまは焦りを感じられたのかもしれません。兄弟としていつも比較されてきた兄の一家に、眞子さまの一件で大きく後れをとったと感じられても不思議ではないでしょう」
親と子ではなく、兄と弟。そんな関係のおふたりは上下関係として、「支え、支えられる」という関係になれるのだろうか──。
「将来、秋篠宮家は天皇家となり、悠仁さまは天皇となられます。そのとき、天皇陛下からの引き継ぎは充分にされるのでしょうか。皇室は、絶え間ない努力によって宮中祭祀などの伝統を継ぐことで、連綿と続いてきたのです。
悠仁さまには、帝王学の必要性も叫ばれます。陛下と秋篠宮さまの充分なコミュニケーションなくして、秋篠宮さまが学んでこられなかった帝王学を、悠仁さまは充分に学ぶことができるのでしょうか」(皇室関係者)
秋篠宮さまが見せた 「陛下への沈黙」は、これからの皇室にも影響しかねない。
※女性セブン2020年12月17日号