ワクチン接種後に亡くなった人は350人以上にのぼる
副反応は女性の方が多い
基礎疾患もリスク要因だ。厚労省は接種に際し、「心臓、腎臓、肝臓、血液疾患などの基礎疾患がある人は注意が必要」としている。死亡例を見ると、基礎疾患がある人が大半を占める。なかでも多かったのは、高血圧(82人)、糖尿病(50人)、アルツハイマー病・認知症(44人)、心不全(40人)、脳梗塞(38人)だ。
5月28日には、糖尿病の持病がある兵庫県神戸市の73才女性の容体が接種後に急変。呼吸が荒くなった女性は病院に緊急搬送されたが、接種から3時間半ほどで死亡した。
医療経済ジャーナリストの室井一辰さんは、高血圧や糖尿病、脂質異常症や肥満などの生活習慣病を持つ人の接種に注意を促す。
「コロナワクチンは接種後に血栓が生じるリスクが指摘されます。生活習慣病は動脈硬化が起こりやすく、血栓が生じた際に血管が詰まりやすいので注意が必要です」
ワーファリンなど血液をサラサラにする系の抗血栓薬や抗凝固薬とワクチンの組み合わせを不安視する声もある。血液内科医の中村幸嗣さんが説明する。
「仮に接種による反応で軽度の出血が起きれば、脳出血などは止まらないなどのリスクが増す可能性があります」
2度目の接種翌日の4月2日、自宅の浴槽で意識を失って死亡した62才男性は、肥満体形で糖尿病を患い、抗血栓薬を服用していた。死因は溺死とされたが、ワクチンによって血管性の疾患が生じた疑いがあるという。
性別で見ると、女性の死亡者は190人で、男性の死亡者は164人。そもそも女性は副反応が出ることが多く、アメリカでは接種後に副反応を訴えた人のうち78.7%が女性で、スイスでも副反応が出た人のうち68.7%が女性だった。
「エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンは免疫細胞の表面に結合し、その相互作用でより強い免疫反応を引き起こすことがあります。そのため女性に副反応が多く出ると考えられます。
また化粧品に含まれるポリエチレングリコール(PEG)に長く接触していると、接種時にアレルギー反応が生じる可能性があります。あくまで仮説ですが、女性は男性より化粧品を使う機会が多く、副反応が出やすいとの指摘があります」(国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さん)