両陛下より上皇ご夫妻が先
そのような陛下のご意志があっても、儀式は行われないことが決まった。
「宮内庁幹部は、眞子さまと小室さんの結婚への批判が、令和皇室をスタートさせたばかりの天皇皇后両陛下に向くことだけは絶対に避けなければならないと考えています。朝見の儀で眞子さまが両陛下に挨拶をすれば、“陛下はこの結婚に賛成なのか”という極端な意見も出かねません。宮内庁幹部の一部にも、“儀式は取りやめるべきだ”という意見は根強かった」(別の宮内庁関係者)
やはり儀式を行うべきではない──そう最終的に押し切られたのは、秋篠宮さまだったという。
「秋篠宮さまとしては、眞子さまのことでこれ以上、将来の天皇である悠仁さまを含む秋篠宮家への国民の信頼を損なってはいけないと必死の部分もあられたでしょう。女性皇族の結婚は本来、私的なもの。できるだけ人目につかないように、穏便な形で、はやく決着をつけてしまいたい、というお気持ちもあったのではないでしょうか」(前出・皇室記者)
たしかにそうであったとしても、なぜ陛下のご意志は拒絶されてしまったのか──ある皇室関係者はこのように話す。
「秋篠宮家の最側近である皇嗣職大夫は、眞子さまが結婚の挨拶をされるスケジュールを記者に発表する際、最初に上皇ご夫妻へのご挨拶の日程を伝え、天皇皇后両陛下の日取りはその次に伝えたそうです。
そのエピソードがすべてを物語っているように思います。つまり秋篠宮家周辺では、いまだに平成の時代の皇室の秩序を重んじ、両陛下よりも、上皇ご夫妻を重視する風潮があるように見えるのです。そうしたことが重なり、陛下のご希望が叶わないという一触即発の事態が起きていたのです」