現在METで「KIMONO STYLE」と題された特別展が開催中のNYに住む2人(写真は2021年11月)
すでに地方の美術館や博物館への貸し出しが始まっている。今年は、愛知県、広島県、岩手県、国民文化祭が行われる沖縄県で、三の丸尚蔵館の収蔵品を紹介する展覧会が開催される。この三の丸尚蔵館の移管が、海の向こうにいる眞子さんにとって有利になるかもしれない。
「地方への貸し出しが軌道に乗れば、海外も視野に入ってくるでしょう。その流れに乗って、眞子さんが活動しているニューヨークのメトロポリタン美術館(MET)が誘致に乗り出してくることは充分に考えられます」(前出・皇室ジャーナリスト)
ロイヤルもセレブもビジネスに利用
眞子さんは今年2月、「Mako Komuro」の署名とともにMET所蔵の日本絵画に解説文書を寄せた。同時に、翻案者として名を連ねたのは、METの日本美術キュレーターであるジョン・カーペンター氏だ。彼は、かつて眞子さんが名誉総裁を務めていた国際陶磁器フェスティバル美濃で、審査員を務めたこともある。
「カーペンター氏は、歴代天皇の書道を研究するなど、日本文化に造詣が深い人物です。その知見を生かして、旧皇族が所蔵する美術品の購入にかかわったこともあるといいます」(美術関係者)
現在METでは、「KIMONO STYLE」と題された特別展が開催中だ。江戸時代から昭和初期にかけての色とりどりの、意匠を凝らした女性用着物が来場者の目を楽しませている。
「特別展を開催しているように、ニューヨーカーは日本文化への興味を抱いている。ただ、現状、日本美術に関するMETの収蔵品が充実しているとは言いがたい。補強したい領域ではないでしょうか。眞子さんに解説文書執筆の場を提供したのには、そうした意図も感じられます」(前出・美術関係者)
METが眞子さんとかかわる理由には、彼女が元皇族ということがあるだろう。
「皇室も王室もないアメリカでは『ロイヤル』と『セレブ』を同じ認識で捉える傾向があります。ビジネスを成功させるために、関係を構築して利用すべきだという考え方が一般的なのです」(前出・在米ジャーナリスト)