ベンチャー企業「プログリット」の社長・岡田祥吾氏(同社ホームページより)

ベンチャー企業「プログリット」の社長・岡田祥吾氏(同社ホームページより)

「黄金世代」のひとり

 マッキンゼーは「世界三大コンサルティングファーム」の一つで、『朝日新聞EduA』の「企業入社難易度ランキング2022」では1位となるなど「日本一入るのが難しい会社」として知られている。

 様々なクライアント企業から依頼を受けて経営上の問題点を見つけ、解決の手助けをする外資系コンサルといえば“高給”というイメージがあり、マッキンゼーはその最高峰クラスに位置する。

「20代でも年収1000万円超えが当たり前で、上の役職に就けば5000万円とも言われている。実績によっては1億円を超える社員もいます」(『経済界』編集局長の関慎夫氏)

 ただし、たとえ高収入であっても「定年まで勤め上げる会社」としてはとらえられていないのだという。

 東大大学院を修了後にマッキンゼーに入社し、現在、お笑い芸人に転じた石井てる美氏が語る。

「社内でマッキンゼーは“道場”と呼ばれていました。一生の職場というよりは、いずれ自分のやりたいことを実現するため、世界のビジネス界で闘えるスキルや人脈を培う通過点という位置づけの人が多いと思います。入社してすぐに責任ある仕事を任され、ものすごいスピード感の中で猛烈に働くことになり、マッキンゼーでは通常の3倍の速度で成長すると言われていました。上昇志向の強い優秀な人にとって恵まれた環境なのです」

 そうして“道場”から巣立っていった人材は数知れない。

「DeNA」の創業者である南場智子氏などの実業家をはじめ、政界では自民党幹事長の茂木敏充氏もマッキンゼー出身者として知られている。岡田氏も、金属加工製品の製造・製造委託仲介業「CADDi」の代表取締役・加藤勇志郎氏らと共に「マッキンゼー黄金世代」として『Forbes JAPAN』に取り上げられている。

 弘中アナは、折に触れて自身の好きなタイプについて、「明るい人」「頭の回転が速い人」と語ってきた。岡田氏はまさにドンピシャの相手だったのかもしれない。

※週刊ポスト2022年10月28日号

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