国内

愛子さまの溢れる文才 小学校の卒業文集と中学1年で書かれた短編小説を全文掲載

今後の作品にも期待が高まる(2022年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)

今後の作品にも期待が高まる(2022年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)

 4月から、天皇家の長女愛子さまのキャンパスライフが大きく変わる。

「学習院大学が、リモート授業を原則として廃止する方向で調整を進めています。大学入学以来、数えるほどしか通学されていない愛子さまも、卒業論文の執筆などのために、キャンパスに足を運ばれる機会が増えるでしょう」(学習院関係者)

 愛子さまの研究テーマは「平安時代をはじめとする中世の日本文学」なのだという。仮名文字の普及で紫式部や清少納言といった女流名文家が生まれた時代にどのように光を当てられるのか、いま、その内容に期待と注目が集まっている。

 1月18日、皇居で新年恒例の『歌会始の儀』が行われ、天皇陛下や皇族方などが出席された。今年の短歌のテーマは「友」。当日、学業を優先された愛子さまのお姿はなかったが、友人を思う歌で存在感を示された。

《もみぢ葉の散り敷く道を歩みきて浮かぶ横顔友との家路》

 昨年秋、皇居の庭を散策されているときに、かつてご友人と一緒に帰路につかれたことを思い出され、そのご友人のことを懐かしく思うお気持ちを詠まれたものだ。

「愛子さまは優れた言葉の感覚をお持ちで、清潔な言葉選びをされていると思います」

 そう話すのは、歌会始の選者でもある歌人で京都大学名誉教授の永田和宏氏だ。

「特に素晴らしいと思ったのは《浮かぶ横顔》です。ご友人と面と向かっているのではなく、時折、ふとした瞬間に横顔が見える。並んで一緒に歩かれている光景が、自然と目に浮かびます」(前出・永田氏)

 コロナ禍で奪われた友人との時間を懐かしむ歌には、愛子さまの素直な気持ちが表れている。

「ご自身の思いを歌われることで、社会のいまを歌われているというのが素晴らしいと感じました。コロナ禍前までは愛子さまは、ご友人といろいろな話をしながら帰り道の楽しいひとときを過ごされたことでしょう。しかし、コロナ禍でそれができなくなりました。楽しかったご友人との時間を思い出されて詠まれたこの歌は、いまの時代を強く映し出しているように感じました。

 また、凝った言葉ではなく、非常に素直な言葉を選ばれたことで、学生としての若々しさが歌に表れています。皇族としてというよりは、ひとりの女学生としての歌だと受け止めました。

 私は事前に愛子さまの歌を拝見しました。そのとき感想をお伝えしたところ、素直に受け止めていらっしゃるようでした。愛子さまのお人柄が伝わってまいりました」(前出・永田氏)

 愛子さまはこれまでも数々の“名作”を、ご自身の言葉で記されてきた。学習院初等科の卒業文集(2014年3月)では、静岡県沼津市の海岸で開催された初等科の伝統行事である遠泳の思い出を綴られた。初めての遠泳に覚えた不安なお気持ち、そして厳しい練習への戸惑い──と続き、それが日を追うごとに「素晴らしい思い出」へと変わり「忘れられない記念の海」となるまでが描かれている。

「遠泳に挑戦されたご自身のお気持ちを、客観的に分析されていて驚きました。さまざまな視点から物事を捉え、それを言葉で表現する力を、小学生ですでにお持ちなのだと感心しました」(放送作家のつげのり子さん)

関連記事

トピックス

参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏(共同通信)
《“保守サーの姫”は既婚者だった》参政党・さや氏、好きな男性のタイプは「便利な人」…結婚相手は自身をプロデュースした大物音楽家
NEWSポストセブン
かりゆしウェアをお召しになる愛子さま(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《那須ご静養で再び》愛子さま、ブルーのかりゆしワンピースで見せた透明感 沖縄でお召しになった時との共通点 
NEWSポストセブン
松嶋菜々子と反町隆史
《“夫婦仲がいい”と周囲にのろける》松嶋菜々子と反町隆史、化粧品が売れに売れてCM再共演「円満の秘訣は距離感」 結婚24年で起きた変化
NEWSポストセブン
注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
《注目度急上昇中》“ミス実践グランプリ”TBS山形純菜アナ、過度なリアクションや“顔芸”はなし、それでも局内外で抜群の評価受ける理由 和田アキ子も“やまがっちゃん”と信頼
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
《実は既婚者》参政党・さや氏、“スカートのサンタ服”で22歳年上の音楽家と開催したコンサートに男性ファン「あれは公開イチャイチャだったのか…」【本名・塩入清香と発表】
NEWSポストセブン
中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
かりゆしウェアのリンクコーデをされる天皇ご一家(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《売れ筋ランキングで1位&2位に》天皇ご一家、那須ご静養でかりゆしウェアのリンクコーデ 雅子さまはテッポウユリ柄の9900円シャツで上品な装いに 
NEWSポストセブン
定年後はどうする?(写真は番組ホームページより)
「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン
スカウトは学校教員の“業務”に(時事通信フォト)
《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト
「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン