さざなみが印象的な名シーン(左から斎藤、竹野内、池松)

さざなみが印象的な名シーン(左から斎藤、竹野内、池松)

松坂さんに至っては気づきようがない

 長澤は、本作で怪人「サソリオーグ」として登場した。

「怪人に扮し、人間を蹴散らして高笑いしている長澤さんは、『コンフィデンスマン』シリーズのダー子役を超える暴れっぷりでした(笑い)。

 特殊メイクで顔の半分は仮面に隠されていたうえ、出演時間はわずか10分ほどだったので、クレジットを確認するまで、本当に彼女だったのかは半信半疑でしたね」(別の芸能関係者)

 撮影時の長澤は、特殊メイクに大興奮し、ノリノリで演じていたという。

「長澤さんの撮影は1日だけでした。翌日に地方での仕事を控えて移動の時間を確保しなければならなかったので、終了時間は絶対厳守でした。ところが、撮影が始まると熱が入り、撮影は押しに押してしまった。結局、終了したのは深夜でしたが、長澤さんは嫌な顔ひとつせずにサソリオーグを演じきっていました」(前出・映画関係者)

 同じく怪人「カマキリカメレオンオーグ」役の本郷奏多(32才)も、顔の大部分はマスクで覆われ、特殊メイクを施されていたので、一見誰なのかまったくわからない。

「顔が映ったのは一瞬でした。私は声でわかりましたけど、判別がつかなかった人も多いのでは」(別の映画関係者)

 さらに観客の度肝を抜いたのは、仲村トオル(57才)と安田顕(49才)だ。

「クレジットを見て、初めて2人が出演していることを知りました。しかも、思い返しても2人がどの場面にいたのかさっぱりわからない。消去法であたりをつけて推理するしかないです(笑い)」(テレビ局関係者)

 仲村と安田の撮影時間はわずか半日で、出演シーンは10分にも満たないという。

「ロケ地は地方の廃病院。2人とも人気の役者ですから忙しいと思うのですが、この半日の撮影のためだけにわざわざ駆けつけたんです。

 全体的に引いて撮影していてアップのカットが少なかったことと、臨場感を重視してわざとブレた映像を使っているため、表情がほとんど映っていないことが見つけられない原因でしょうね。主演クラスの演技派俳優をなんとも贅沢な使い方です」(前出・映画関係者)

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