スポーツ

【江本×中畑×達川・球界OB座談会】佐々木朗希が中6日で1年投げきればロッテ優勝も?「球数論者」の吉井監督次第か

今シーズンの佐々木朗希をどう見ている?(時事通信フォト)

今シーズンの佐々木朗希をどう見ている?(時事通信フォト)

 WBCの勢いそのままにプロ野球も開幕から例年以上の盛り上がりを見せている。大激戦のペナントの行方を占うべく大物球界OBらを緊急招集。野球評論家の江本孟紀氏、中畑清氏、達川光男氏の3人が見どころを大いに語った。【全4回の第4回。第1回から読む

 * * *
中畑:5月30日から交流戦が始まるし、パ・リーグの話もしておかないとな(笑)。パにはいいピッチャーが多いというイメージがあるから、セの打者はどのチームと対戦してもイヤだろうね。

江本:ロッテの佐々木(朗希、21)とオリックスの山本(由伸、24)と対戦する球団は不運としかいいようがない。ソフトバンクは藤井(晧哉、26)が調子いいし、西武の高橋(光成、26)なんかも好調。セにとって交流戦は不幸のオンパレードだね。逃げたほうがいい。

達川:高橋は江本さんの現役の頃より髪を伸ばしてますからね。当時、江本さんは完投するから散髪に行く時間もないんだろってことで“散髪代出してやろうか”とヤジられていましたよね(笑)。

江本:「ヒゲを剃れ!」とかもね。

中畑:特に佐々木は使い続けたら20勝は軽くいくはずなんだけど、これまでの温室育ちから、吉井(理人)監督(58)はいつ解き放つんだということだよね。

江本:佐々木が中6日で1年間投げ切ったらロッテは優勝するよ。でもそれを予想する評論家がいない。ロッテの吉井監督は球数論者だからね。佐々木がピッチャーとしてこれ以上伸びないんじゃないかと心配です。

達川:吉井はピッチャーを守るタイプの人間なんです。ただ、江本さんの言うようにロッテが優勝しようと思ったら、佐々木が15勝5敗といった成績で10個以上は貯金をつくらないといけない。

中畑:WBCをきっかけにパドレスのダルビッシュ(有、36)から教わったスライダーもひと回りキレがよくなってるし、これまで以上に期待は大きいんだけどね。佐々木にとって今年は勝負の年だと思う。

江本:オレもダルビッシュにスライダーを教わっていたら、あと120勝はできたかもしれない。

達川:いやいや、逆に王(貞治)さんが“消えた”と称した「エモボール」をダルに教えてやったら、あいつは50歳まで現役を続けられますよ(笑)。

(了。第1回から読む

【プロフィール】
江本孟紀(えもと・たけのり)/1947年、高知県生まれ。1971年に東映入団。1972年に南海に移籍しエースとして活躍。1976年に阪神に移籍し、1981年の引退後は参議院議員、タレントとしてもマルチに活躍。

中畑清(なかはた・きよし)/1954年、福島県生まれ。1976年に巨人入団。ムードメーカーの「絶好調男」としてチームを引っ張った。引退後は2012~2015年にDeNAの監督を務めた。

達川光男(たつかわ・みつお)/1955年、広島県生まれ。1978年、広島に入団し正捕手として活躍。引退後は広島監督や阪神などでコーチを務め、ソフトバンクでヘッドコーチとして日本一に。

※週刊ポスト2023年5月5・12日号

関連記事

トピックス

”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
クマ対策には様々な制約も(時事通信フォト)
《クマ対策に出動しても「撃てない」自衛隊》唯一の可能性は凶暴化&大量出没した際の“超法規的措置”としての防御出動 「警察官がライフルで駆除」も始動へ
週刊ポスト
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下主催の「茶会」に愛子さまと佳子さまも出席された(2025年11月4日、時事通信フォト)
《同系色で再び“仲良し”コーデ》愛子さまはピンクで優しい印象に 佳子さまはコーラルオレンジで華やかさを演出 
NEWSポストセブン
「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン