ご友人との関係が継続できない
昨年9月、悠仁さまは筑附高の文化祭に参加された。そこではクラスメートから「ひーくんは港区男子だね」と微笑ましく“いじられ”る姿もあった。今年4月には、所属するバドミントン部の試合にほかのメンバーと出場し、汗を流された。悠仁さまの「ご友人関係」は、将来の天皇というお立場からも重要だ。
「天皇は個人的な考えを公言できないお立場だからこそ、腹を割って話せるご友人の存在は必要不可欠です。上皇さまも天皇陛下も、初等科から学習院に通われたことで、かけがえのない生涯の友を得られました」(皇室ジャーナリスト)
上皇さまの場合、学習院初等科から大学までご一緒だった元共同通信社記者の橋本明さん(2017年没)は、“天皇のスポークスマン”を自任し、上皇さまの人間的な一面を伝えることに取り組んでいた。
同様に上皇さまの学習院初等科以来の親友である明石元紹さんは、2016年8月に上皇さまが「退位」をめぐるお気持ちを表明されたときには、その直前に上皇さまからの電話で、「天皇は務めを果たせる人間がやるべきもので、譲位は合理的な考え方だと思う」「将来を含めて、可能な制度にしてほしい」と、恒久的な退位の制度を望む本心を打ち明けられており、明石さんはその後、そのお気持ちをメディアの取材に明かした。
学習院初等科から大学院まで天皇陛下の学友だった乃万暢敏さんは、天皇ご一家と家族ぐるみの親交を続けている。陛下の幼少の素顔はもちろん、愛子さまとの「父娘関係」も度々インタビューなどで明かしており、国民に「ご一家の日常」を伝えるのに大切な役割を果たしている。
また、愛子さまは学習院女子中等科から大学まで一緒の親友がいた。コロナ禍で大学に通えなかった時期も、電話やメールなどで頻繁にコミュニケーションを取られており、その交友はお互い社会人になったいまでも続いているという。
翻って、悠仁さまだ。筑附高には、お茶の水女子大学附属中からの同級生が、悠仁さまと一緒に進学している。
「できることなら一緒の大学に進学したいでしょう。しかし、親しいご友人だからといって、悠仁さまと同じように学校推薦を受けて『一緒に東大へ』となろうものなら、“ご本人はおろか周囲にまで特別扱いがおよぶのか”との指摘は免れません」(前出・皇室ジャーナリスト)
となれば、この推薦を受けずに東大を目指す生徒は、一般入試を受けなければならない。
「名門の筑附高の生徒にとっても、一般入試での東大は狭き門。ですから、悠仁さまと親しいご学友が、一緒に東大に進学できる保証はありません。せっかく培われたご友人との関係が継続できない可能性があるというのは、悠仁さまにとっては大問題でしょう。
キャンパスで孤独を感じられるばかりでなく、将来天皇に即位されてから悩みを吐露する相手も身近におらず、その素顔の“語り部”がいなければ国民が親近感を覚える機会がなくなってしまうからです」(前出・皇室ジャーナリスト)
来春の新入生を待つ東大駒場キャンパスでは、冒頭のように、工事が急ピッチで進められている。今年春には新たに鉄筋コンクリート造の地上3階の「講義棟」が新築された。
これまでも悠仁さまの進路では、先回りして改修工事が行われてきた。お茶の水幼稚園では、悠仁さまの入園前に、防犯のために敷地の塀が高くなり、園庭も土からウレタン舗装に一新された。筑附高入学前にも、老朽化していた校舎の雨漏りを防ぐ工事が行われ、快適な学習環境が整えられた。
悠仁さまが大学生活を始められるまで7か月あまり。東大で着々と準備が整いつつある一方、ご学友という問題がくすぶり続ける。
※女性セブン2024年9月12日号