岡山に本部を置く杉本組の山田一組長(左)と大石組の井上茂樹組長(右)。分裂抗争では池田組と対峙した
司組長はセーターだけで100万円
餅つきではメディアや警察関係者の間で話題になるテーマがある。直参組長の私服姿だ。定例会などの会合では基本、スーツや礼服が義務付けられている。餅つきの場では私服姿を見られるとあって、経済状況を知るうえでも重要な資料となる。
「組長の私服は大きく分けて2パターンに分かれます。1つはスポーツウェア。餅をつくので動きやすさを重要視してのことでしょう。もう一つはハイブランド。一般人では手に入らないような高額服、レア服のオンパレードで、関係者の間でも『あれはどこのブランドだ?』と話題になる」(前出・実話誌記者)
筆頭は司組長だ。服装には強いこだわりがあることで知られ、イタリアの高級ブランドを愛用しているという。「トレードマークのサングラスも服装に合わせて変えている。乗用するベンツにはずらりとサングラスがかけられている」(同前)というこだわりようだ。
2025年の司組長は「世界最高峰のスーツブランド」として知られるイタリア・ブリオーニのセーターをアウターとして着用。高級カシミア製でお値段は100万円超だ。
ルイ・ヴィトンを愛用していることで知られるのが竹内照明若頭だ。2023年の餅つきでもヴィトンのダウンだったが、今回も同ブランドの新作「モノグラムダウンジャケット」を着用。値段は70万円を超えるが、「人気モデルで店頭、オンラインで完売。上顧客でないと買えないモデル」(ファッション誌編集)というレアな一品。ブーツもヴィトンで20万円を超えていた。
竹内若頭同様、注目を集めていたのが山下昇本部長だ。セリーヌのダウンジャケット、エルメスのスニーカー、ブルガリのネックレスとコーデにこだわりが伺えた。警察関係者も「2024年2月に若頭補佐に昇格したが、わずか1年で本部長にスピード出世しただけあって相当の資金力がある証拠だろう」と警戒を強める。
アウターはモンクレールが変わらず人気で高山相談役をはじめ多くの直参組長が愛用していたが、今回はマッカージュが目にとまった。近年芸能人で愛用が増えているカナダ発ブランドで生野若頭補佐、薄葉政嘉・平井一家総裁らが着用。
その他にも、バーバリー、グッチ、ディオール、フェンディ、ロエベ、シュプリームとまさに「ハイブランド餅つき」だった。前出・警察関係者はこう指摘する。
「暴力団は“男を売る”商売でもあるので、高級ブランドを着用することも自分自身のアピールになる。ただ、暴力団は厳しい法規制もあり構成員数の減少が続き、どの組織も若返りが大きな課題だ。若い世代へのアピールの意味も強いだろう」
2025年、10年にわたる分裂抗争を終結させたとはいえ、抗争相手も依然健在だ。警察も特定抗争指定を解除せず、総本部は使用禁止が続く。さらに竹内若頭の「七代目就任タイミング」も取り沙汰されるようになった。2026年も山口組には強い関心が寄せられるだろう。
(了。前編を読む)
