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梅雨時から夏にかけて蚊が大量発生する(写真/GettyImages)
蚊は上昇・下降は得意だが左右への旋回や後退は苦手 叩くなら「横」より「縦」
 間もなく夏本番。気温の上昇に合わせてやってくる厄介な存在が「蚊」だ。耳元で「プ〜ン」という音が聞こえても、どこにいるか判然としない。いなくなったと思ったら、忘れた頃にまた「プ〜ン」。気づいたときには赤いポッチが猛烈にかゆみが生じる。 蚊はしつこくつきまとう害虫の代表格だが、うっとうしいだけではない。デング熱やマラリア、日本脳炎など、蚊が媒介する感染症は数多くあり、世界中で多くの人が命を落としている。日本でも、2019年に京都と奈良への修学旅行に出かけた小学生3人がデング熱に罹り、「国内感染」が発生。現在、シンガポールではデング熱患者が多く発生し、当局は「緊急事態」として警戒している。 6月に入り海外からの入国制限が緩和され、蚊が媒介する感染症がいつ持ち込まれないとも限らない。蚊の行動が活発になる夏に向けて、徹底した対策が必要になるのだ。害虫防除技術研究所所長で医学博士の白井良和さんが解説する。「日本には約100種類の蚊がいますが、人の生活範囲にいるのは『ヒトスジシマカ』と『アカイエカ』の主に2種類です。吐き出す息に含まれる二酸化炭素や人が発する熱、水分や汗のにおいなどを敏感に察知して近寄ってきます」 蚊の特性を理解することが、対策の基本だ。「日本のファーブル」こと“昆虫博士”の奥村敏夫さんが解説する。「蚊は花の香りにも誘われてやってきます。普段、花の蜜を吸って生活しているので、洗濯洗剤や柔軟剤などは無香料のものを選ぶといいでしょう。同様に、湿度が高いこの季節には悩みの種ですが、生乾きの衣類のにおいなどにも蚊は近寄ってくるので注意が必要です」 前出の白井さんは、服装に着目する。「長袖、長ズボンを着てできるだけ肌を露出しないようにするのはもちろんのことですが、服の色も重要です。蚊は視覚も発達しています。黒や紺など暗色・濃色の服装だと近づいてきやすい。白や黄色などの明色・淡色の服装がおすすめです。また、肌にフィットした服よりも、ダボッとしたシルエットのファッションの方がいい。服と肌の間に空間があれば、服の上から刺されることがなくなります」 蚊取り線香をたき、網戸をしっかり閉め、万全な対策を取っていても、どこからかやってくるのが蚊だ。ひとたび部屋の中に侵入されてしまえば、安息は失われる。そんなときの最後の手段は「手で叩き潰す」こと。実はこの最終手段にコツがあるという。「蚊は2枚の羽を、進行方向に対して斜め下45度の角度で高速に羽ばたきながら飛んでいます。そのため、上昇・下降は得意ですが、左右への旋回や後退が苦手とされています。 つまり、拍手をするように両手をヨコに動かして叩こうとすると、上下に逃げられやすいのです。蚊の飛び方を逆手にとり、上下に挟むように、タテに叩くと成功率がかなり上がります」(前出・奥村さん)「ヨコ」じゃなく「タテ」で、快適な夏を過ごしたい。※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.07.02 07:00
女性セブン
(写真/GettyImages)
夏肌の大敵「毛穴熱風」「肌荒大気」該当する地域は? 新発見「糖化汗」も要注意
 化粧品メーカー・ポーラが発表した「美肌県グランプリ2021」によると、美肌県第1位に輝いたのは石川県で、2年連続のトップだった。「美肌県グランプリ」とは、ポーラのパーソナライズドサービスブランド「APEX(アペックス)」が保有する約1970万件(2021年12月末時点)もの肌のビッグデータを活用したもので、毎年“いい皮膚の日(11月12日)”に発表されている。 同じ日本の中でも、居住地域によって肌状態に差が出てくるのは、環境の影響もある。肌に影響を与える「水蒸気密度」「日照時間」「気圧」「肌荒風」気象環境に加え、夏特有の「毛穴熱風」と、夏に威力を強める「肌荒大気」があることが、ポーラと日本気象協会の共同研究で明らかになった。毛穴を広げる毛穴熱風 毛穴熱風には2種類あり、その1つが「山の毛穴熱風」。これは、フェーン現象(湿った空気が山を越えるときに雨や雲として水分を減らし、乾いた空気が山を下ることで山の風下側で気温が上昇すること)によるもので、この熱風にあたると毛穴が開いてしまう。 もう1つは「海の毛穴熱風」で、太平洋側の南寄りの強い海風により、一気に湿度の高い熱い空気が押し寄せることで、毛穴が開いてしまう。同社のAPEXブランドマネージャー・佐々木雅之さんはこう解説する。「毛穴熱風にわずか30分あたるだけで毛穴の面積が約2倍に拡大するという実験結果もあります」(佐々木さん、以下同) 山の毛穴熱風が吹くのは、福島県・栃木県・群馬県・埼玉県・静岡県・岐阜県・福井県・滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・福岡県・佐賀県。海の毛穴熱風は、茨城県・千葉県・神奈川県・静岡県・和歌山県・沖縄県に吹くので注意したい。ちなみに、静岡県はダブルの毛穴熱風の影響があるので要注意だ。 毛穴熱風から肌を守り、トラブルを進行させないためには、メイク前にしっかり保湿すること。また、メイクした肌に熱風にあたった肌をおしぼりなどで冷やすと、ファンデーションが開いた毛穴に落ち込んだ状態で固定され、余計に毛穴が目立ってしまう。メイク直しをするなら、コットンでふき取ってからがいい。肌のゴワつき・くすみ・しわを作る肌荒大気 夏の肌荒れを起こすもう1つの要因が「肌荒大気」だ。「人口が多くて工場地帯があり、近くに山地がある地域は、夏に風が弱いため、大気汚染物質が滞留しやすく、『留まるタイプの“滞留型”肌荒大気』が発生する。これに該当するのは、新潟県・富山県・広島県・滋賀県・千葉県。 また、海風がある地域には、大気汚染物質が海風に乗って『流れ込むタイプの“流入型”肌荒大気』が発生し、ともに肌荒れを起こしやすくします。こちらは、茨城県とお隣の栃木県が該当します。 汗・皮脂が多い夏の顔には、ほかの季節より大気汚染物質が約3.7倍付着するというデータがあり、特に目頭、小鼻、あごのくぼみなど、顔のくぼみの部分に残りやすい。ここを意識して洗顔し、肌に汚染物質を残さないように心がけてください」 微小粒子状物質(PM2.5)の注意喚起が出ている地域も同様の対策を行うとよい。「自分の肌状態に加え、住んでいる地域の環境の特徴を把握してそれに対応するケアを心がけるとよいと思います」2022年の新発見 顔汗の糖化が毛穴を目立たせる 今年は猛暑が予想されており、顔汗による「メイクのヨレ」「べたつき」「におい」が気になるという人が多いだろう。前述のように、汗が空気中のほこりや花粉、大気汚染物質を引き寄せて付着させ、肌トラブルの原因になる。毛穴を目立たせるのは、これらの物質が毛穴に落ち込むだけでなく、汗そのものが悪さをしている可能性があることが、ポーラの研究により明らかになった。同社のB.Aリサーチセンター長・宗吉裕樹さんは次のように解説する。「肌の糖化と老化の関係は、さまざまな研究で解明されています。肌のたんぱく質と糖が結合して最終糖化産物(AGEs)が生成され、たるみやくすみの一因となるのです。 私たちが注目したのは、肌に必ず存在する『汗』。本来は体温調節のほか保湿など、肌の健康を保つ役割を担っていますが、汗の成分にはたんぱく質と糖が含まれています。発汗すると同時にたんぱく質と糖が出会えば、徐々に汗の成分が糖化していくと考えられます。これが糖化した顔汗、つまり糖化汗なのです」 肌の角層でAGEsが生成されると、角層自体が硬くなってゴワつき、肌にこびりついて通常の洗顔では落としにくくなる。AGEsは褐色なので黄ぐすみの要因にもなる。 また、真皮でコラーゲン繊維と糖が結合し、コラーゲン同士で固まったり、AGEsに触れた線維芽細胞がダメージを受けると、ハリや弾力も低下。肌老化が進むのだ。「汗に含まれたAGEsが毛穴の中に入り込むと、真皮ではコラーゲン構造が悪化してゆるみ、毛穴がたるむことが考えられます。表皮ではターンオーバーが乱れたり、未熟な表皮細胞が表層に現れてキメが乱れ、毛穴がすり鉢状に開くなど、毛穴目立ちのリスクが高まります」(宗吉さん・以下同) 汗の成分の糖化は、紫外線によって促進されるため、衣服によって紫外線があたりにくい体の汗より、紫外線にあたる機会の多い顔汗の方が糖化リスクが高いと考えられる。「汗をかいたらこまめにやさしくふき取ることが大切です。また、糖化に着目した化粧品などを使用し、汗の成分を糖化させないようなケアも有効です」 植物由来のパシャンベエキスとレンゲソウエキスが汗に含まれるたんぱく質の糖化を抑制し、完熟ツルレイシエキスとヨモギエキスにはAGEsによる毛穴目立ちなどの肌への悪影響をブロックする作用が期待できるという。顔汗をかきやすいなら、このような成分入りの化粧品を選び、猛暑と糖化汗から肌を守り、夏老けを予防しよう。取材・文/山下和恵※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.07.01 16:00
女性セブン
自律神経の安定を目指す「名句なぞり書き」とは(イメージ)
自律神経を安定させる新メソッド「名句なぞり書き」 認知症予防の効果も
 自律神経は私たちのあらゆる生命活動の根幹を支えている。自律神経研究の第一人者である順天堂大学医学部の小林弘幸教授によれば、「美しい日本語を1日1回なぞり書きするだけで自律神経のバランスが整う」という。小林教授が考案したメソッドで健康で楽しい毎日を手に入れよう。 * * * 自律神経とは、内臓の働きや血流、体温調節など全身の様々な機能を1日24時間休むことなくコントロールしている神経です。心身を活発な状態にする「交感神経」と、心身をリラックスさせる「副交感神経」の2つに大別され、この2つがバランスよく高いレベルで働いているのが理想的な状態です。 バランスが整っていると血流がよくなり、免疫力もアップして心身の状態が安定し、体調もよくなりますが、バランスが乱れると、不眠や倦怠感、うつ症状など様々な心身の不調を招きます。 自律神経を安定させるために考案した新メソッド「名句なぞり書き」は、手本の文字をなぞることにより自律神経を整える効果があります。優しい響きの日本語や季節感のある言葉をなぞることで呼び起こされる「懐かしさ」は、副交感神経の働きを活発にしてくれます。 1日1句だけでもよいので、姿勢よく、ゆっくりと丁寧に書くことが重要です。効果を高めるため、書く前に深呼吸を3回ほど繰り返す。一度に書く時間は長くても5~10分程度で、3句ほどなぞるペースがいいでしょう。夜寝る前に書けば、副交感神経が優位な状態に切り替わり、不眠の解消につながります。 使うのは鉛筆、筆ペン、万年筆、ボールペンなど好きなものでOKです。字の形や言葉の意味を考えながら意識して手を動かすと脳が刺激され、認知症予防にも効果が期待できます。【プロフィール】小林弘幸(こばやし・ひろゆき)/1960年生まれ。順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手やトップアスリート、文化人、アーティストなどのコンディショニング、パフォーマンス向上の指導にも携わる。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した「腸のスペシャリスト」としても知られる。『自律神経を整える名句なぞり書き帳』ほか、著書多数。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.30 19:00
週刊ポスト
紫外線が“肌に悪い”は本当?
「美肌県グランプリ」でわかった47都道府県別「肌特徴」とケアの注意点
 食文化や性格などに違いが表れると言われる“県民性”。女性の肌の状態にも、地域ごとの特徴が見られるという。 化粧品メーカー・ポーラが発表した「美肌県グランプリ2021」によると、美肌県第1位に輝いたのは石川県で、2年連続のトップだった。「美肌県グランプリ」とは、ポーラのパーソナライズドサービスブランド「APEX(アペックス)」が保有する約1970万件(2021年12月末時点)もの肌のビッグデータを活用したものだ。 この「美肌県グランプリ」では、「色・形」の8部門(【1】水分量、【2】コラーゲン、【3】皮脂毛穴レス、【4】エイジング毛穴レス、【5】しみレス、【6】キメ、【7】黄ぐすみレス、【8】透明感)と、「ゆらぎ」の5部門(【9】皮脂バランス、【10】タフ肌〈物理的刺激、化学的刺激、マイクロダスト〉、【11】ホルモンバランス、【12】ストレス耐性、【13】ニキビレスに加えて、【14】肌ポテンシャル(肌三層〈うるおいを保って透明感のある角層を生み出す表皮、ハリ感や弾力を生み出す真皮、肌のクッション性を維持する皮下組織〉がこの先きちんと機能を発揮できるかどうかの予測)の計14部門によって評価が決まる。 そこで「美肌県グランプリ2021」で、これらの部門において高評価となった県をはどこなのだろうか。●3部門のトップは【石川県】水分量第1位 コラーゲン第1位 透明感第1位 石川県は3部門で1位を獲得。肌のハリやうるおいを与える「水分量」と、肌のハリや弾力を保つのに欠かせない「コラーゲン」の部門で2年連続1位、2020年は2位だった「透明感」でも1位を獲得。さまざまな外的刺激にも強い「タフ肌」でも3位となり、ハリのある透明美肌であると判明。●過去5回総合トップ【島根県】皮脂毛穴レス第1位 エイジング毛穴レス第3位 肌ポテンシャル第3位 皮脂は肌が生み出す「天然のクリーム」だが、うるおいバランスが崩れて必要以上に分泌されると、毛穴目立ちの原因になる。そんな「皮脂毛穴」が最も目立ちにくいのは島根県だった。このほか「エイジング毛穴レス」でも3位、未来の肌のために高めておきたい肌ポテンシャルも3位と優秀。徹底したうるおい&紫外線ケアでさらなる美肌が目指せる。●なめらかで透明感のある肌【鳥取県】エイジング毛穴レス第1位 皮脂毛穴レス第2位 透明感第3位 ニキビレス第3位 加齢によって肌がたるんだり、毛穴の周囲で炎症が起きると、毛穴の形が変形して目立ちやすくなる。そんな「エイジング毛穴」が最も目立ちにくいのは鳥取県で、隣の島根県と2つの毛穴部門の1位を分け合った。くすみの原因やニキビリスクも少ない、なめらかで透明感のある肌が特長。紫外線ケアを忘れず、血液やリンパのめぐりも心がけて!●しみが少なく、メラニン状態◎【新潟県】しみレス位1位 肌ポテンシャル第2位 肌は紫外線を浴びると、細胞を守るためにメラニンを作り出すが、肌のなかで部分的に集まるとしみの原因になる。この原因が最も少なく、メラニンの状態が良好なのが新潟県。表皮・真皮のポテンシャルが高いことも特長だ。とはいえ、刺激に対する注意は必要。PM2.5など付着した大気物質はしっかり洗い流し、やさしいタッチでスキンケアを行うとよい。●きめが細かいうるおい肌【滋賀県】キメ第1位 水分量第2位 コラーゲン第3位 肌のキメの細やかさは一般的に加齢で変化するが、生まれつきの肌の性質に影響されることも。季節や環境、お手入れの仕方でも変化する。このキメの状態がよく、うるおいバランスに優れ、毛穴が目立たず、刺激などに反応する敏感のゆらぎに強い特長がある滋賀県。肌荒れを起こす風や、気圧変化に気をつけ、丁寧なケアを。●加齢などによる肌くすみが少ない【福島県】黄ぐすみレス第1位 加齢や紫外線などによって肌の中のたんぱく質と糖が結びつくと褐色の糖化物質が増え、肌が黄色くくすんで見えるようになる。福島県はそんな黄ぐすみが最も少なく、透明感のある肌が特長。くすみの原因となる「糖化」や「にごり」を起こさないよう、うるおいケアに加え、紫外線ケアを一年中忘れずに行い、適度な運動でリフレッシュ。自律神経も整えたい。●ニキビゆらぎに強い【広島県】ニキビレス第1位 水分量第3位 脂肪の多い食生活や、洗浄不足はニキビの原因になってしまう。毛穴の詰まり状態や、ニキビのできる頻度、数などからニキビリスクを分析した結果、トップは2年連続で広島県。ほかの部門でも全体的に高スコア。「水分量」でも3位に入っているので、保湿ケアを継続し、季節や室内外を問わずに徹底した紫外線ケアを継続することが大切。●過酷な状況にも耐えられる【沖縄県】ストレス耐性第1位 タフ肌第2位 ホルモンバランス第3位 気温、気圧、湿度の変化や、人間関係の悩み、生活環境の変化まで、内外から受けるストレスが過剰になると、肌を刺激から守る力は低下し、ニキビなどの原因になってしまう。そんなストレスへの耐性が最も高いのは、2年連続で沖縄県。ホルモンバランスも良好で、敏感のゆらぎにも強い。紫外線ケアと血行促進を意識したライフスタイルを。●さまざまな刺激にも、ゆらぎにも強い【宮崎県】皮脂バランス第1位 タフ肌第1位 ニキビレス第2位 肌は日々、さまざまな刺激を受けている。大きく分けると、PM2.5や花粉、排気ガスなどのマイクロダスト、洗剤や消毒液、化粧品の特定成分などの化学的刺激、肌を動かす、こするなどの物理的刺激の3種類。そんな刺激に対する強さを分析した「タフ肌」部門は、2年連続で宮崎県が1位だった。また、「皮脂バランス」でも1位、「ニキビレス」でも2位となり、水分と脂分のバランスが取れた肌でもある。皮脂は多すぎるとそこに汚れが付着し、毛穴をふさいでしまうことでニキビの原因になるが、少なすぎても乾燥によって角層が厚くなり、毛穴がふさがれてニキビを発生させてしまう。バランスのよいタフな肌を生かして、ストレスをうまく発散させ、自律神経がきちんと働くようなライフスタイルを意識すれば、より美肌が目指せる。●生活習慣も肌も整う【富山県】ホルモンバランス第1位 エイジング毛穴レス第2位 不規則な生活や睡眠不足が続くと、ホルモンのバランスが乱れ、肌や心身にさまざまな不調をもたらす。そんなホルモンバランスが最も良好なのは富山県。加齢による毛穴目立ちも少なく、にごりやメラニンも少ない肌だ。刺激を受けないよう、肌荒大気のケアを忘れず、顔のくぼみまで丁寧に洗顔し、適度にストレスを解消して。●いまも未来の肌も良好【愛媛県】肌ポテンシャル第1位 皮脂毛穴レス第3位 肌は表皮・真皮・皮下組織の3つの層で構成されていて、表皮にはうるおいを保って透明感のある角層を生み出す可能性が、真皮にはハリや弾力を生み出す可能性が、皮下組織にはクッション性のある組織を維持する可能性がある。この先きちんと機能を発揮できるかを予測したデータを分析したこの部門で、愛媛県は昨年の2位から1位に順位を上げた。 ここからは、美肌総合賞のトップ3にも部門賞のトップにも入らなかった34都道府県の個性について、ポーラのAPEXブランドマネージャー・佐々木雅之さんに聞いた。それぞれの特徴を知り、今後のお手入れに役立てよう。【北海道】 ハリを保つコラーゲン、しみの原因となるメラニンの状態がいいのが特長で、前年は皮脂バランス部門で1位だった。水蒸気密度が低く肌のうるおいが奪われがちなので、充分な保湿ケアを心がけ、たとえ日差しが少なくてもUVケアを忘れないこと。【青森県】キメ第2位 しみレス第3位 しみの原因となるメラニンが全国で2番目に少ない、しみレス美肌県だが、たとえ日差しが弱くてもUVケアは必要。睡眠不足を解消し、寝る前のパソコン・スマホの使用を控え、血液やリンパのめぐりをよくするように心がけるといい。年間を通して水蒸気密度が低くて乾燥しやすいので、丁寧な保湿も必須だ。【秋田県】キメ第3位 肌のくすみの要因の1つであるキメの状態がよく、にごりやメラニンも少ない、透明感のある肌が特長。低い水蒸気密度の影響を受けて乾燥しやすいうえ、冷暖房の使用でさらに乾燥することもあるので、充分な保湿ケアに加え、時々窓から外気を取り入れ、気分転換もかねて簡単な運動をして血行をよくすること。気圧低下による肌のくすみや足のむくみ対策にもなる。【岩手県】しみレス第2位 しみの要因となるメラニン、肌のくすみの要因の1つであるキメの状態が全国トップレベル。透明感があってニキビのゆらぎに強いことが特長。ストレスを解消して、自律神経を整えることで美肌は目指せる。また、水蒸気密度の影響で乾燥しやすく、気圧の低下で肌がくすみやすい傾向にあるので注意。【宮城県】黄ぐすみレス第3位  肌のくすみの原因となる糖化の状態が全国で3番目にいい宮城県は、黄ぐすみのない透明感のある肌で、敏感のゆらぎに強いことが特長。水蒸気密度が低く乾燥しやすいので、年間を通してうるおいケアを徹底し、紫外線ケアも行うこと。さらに、適度な運動でリフレッシュを心がけ、自律神経がきちんと働くよう努めよう。【茨城県】 キメと糖化の状態がよく、くすみにくい肌と言えるが、肌荒風と毛穴熱風の影響を受けやすい地域なので、風が肌に直接あたらないよう肌を守り、保湿アイテムを重ねづけするなどして念入りな保湿ケアを。【栃木県】 うるおいがあって糖化が少ない、ハリと透明感のある肌が特長だが、紫外線の刺激に加え、肌荒風、毛穴熱風、肌荒大気の影響を受けやすい地域なので乾燥や毛穴目立ちに陥りやすい環境にある。年間を通して紫外線と風へのケアを行うこと。【群馬県】 くすみの原因となるキメ、糖化、にごりの状態がよく、透明感があって敏感のゆらぎに強いことが特長。紫外線や肌荒風、毛穴熱風による肌リスクが高いため、季節や環境に合ったケアを心がけること。食事や入浴で内側からの美肌作りも意識して。【埼玉県】 皮脂バランスと皮下組織ポテンシャルが全国上位レベルで、乾燥や炎症から肌を守る力が備わっている。日照時間が長く、肌荒風や毛穴熱風の影響があるため、紫外線対策と風へのケアを徹底し、デジタルデトックスと適度な運動でさらなる美肌に。【千葉県】 ハリを生むコラーゲンが全国上位レベル。肌三層の中の表皮機能が発揮される力を備えており、皮脂バランスのよさが肌を乾燥から守っている。夏には毛穴熱風の影響が強くなるので、風へのケアと充分な保湿ケアを特に心がけて。【東京都】ストレス耐性第3位 毛穴目立ちやしみの原因となるメラニンが全国上位レベルで少なく、コラーゲンの状態がよく、ストレスに強い肌。いくらストレス耐性があっても飲酒や就寝前のスマホ利用は睡眠の質の低下につながるので控えて。【神奈川県】 全国上位レベルで毛穴の目立ちが少なく、ストレスに強いのが特長。しかし、夏は毛穴熱風、冬は乾燥型の肌荒風が吹きやすく、美肌には厳しい気象環境にあるため、保湿力の高いアイテムでうるおいを逃さないようにケアを行い、UVケアも怠らないこと。【福井県】コラーゲン第2位 ハリを生むコラーゲンの状態が全国で2位の福井県は、毛穴の目立たない、透明感のある肌が特長。しかし、隣の石川県に比べると、肌荒風や毛穴熱風など、年間を通して風の影響を受けやすく、美肌にとっては厳しい環境にある。環境変化に注意しながら、充分な保湿ケアを心がけるのが美肌への近道だ。また、気圧低下によって自律神経が乱れて肌がくすみやすい環境にもあるため、マッサージで血行をよくするといい。【長野県】 花粉や大気汚染など、敏感ゆらぎの要因となるマイクロダストに対する抵抗力が全国上位レベルで高い肌。水蒸気密度が低く、肌のうるおいを保つには厳しい環境にあるため、乾燥対策を徹底させ、年間を通した紫外線ケアでさらなる美肌に。【岐阜県】 ハリやうるおいを保つ水分と、肌を明るく見せるキメが全国で上位レベルにあり、敏感のゆらぎに強い肌。日照時間が長く、肌荒風と毛穴熱風の影響で肌のうるおいが奪われやすい環境にあるため、紫外線ケアと保湿ケアを心がけて。【静岡県】 くすみの要因の1つのにごりと皮脂バランスが全国上位レベルでよく、ニキビリスクが低いのが特長。日照時間が長いので念入りな紫外線対策が必要。また、年間を通して肌荒風と毛穴熱風の影響を受けるので、保湿ケアも充分に行うこと。【愛知県】 くすみの要因の1つのキメの状態が全国上位レベルで、敏感ゆらぎに強いことが特長。日照時間が長く紫外線の影響を受けやすい環境なので、紫外線対策を徹底させて。冬から春にかけては乾燥しやすい突風型の肌荒風の影響があるので注意して。【三重県】 ハリのもととなるうるおいやコラーゲンの状態が良好で、ニキビのゆらぎや敏感のゆらぎに強いことも特長。日照時間が長い地域だが、日差しの強さや季節、室内外を問わず紫外線ケアを忘れないこと。さらに、血行促進を心がけるとよい。【京都府】 しみや毛穴が目立たず、ハリのある肌が特長で、ゆらぎにも強い肌。気象的には肌にとっておおむねよい環境だが、気圧低下によるくすみと、風による乾燥には注意が必要。紫外線ケアとともに、自律神経の乱れにつながる生活を見直し、美肌習慣を。【大阪府】 ニキビのゆらぎや敏感のゆらぎに強く、ハリがあり、毛穴が目立たない肌。肌荒風や毛穴熱風の影響を受けて乾燥しやすいため、丁寧な保湿ケアで肌を守ること。気圧変化の影響も受けやすいので、自律神経のバランスを整える生活によるくすみ対策も。【兵庫県】 コラーゲンの状態がよく、ストレスからくる肌ゆらぎに強いことが特長。肌を育むために必要な睡眠を充分にとり、年間を通した紫外線ケアと、現在の肌の健康と未来の肌のために高めておきたい肌ポテンシャルケアを心がけるとよい。【奈良県】ストレス耐性第2位 ストレスによる肌ゆらぎに強い奈良県は、ハリのもとであるコラーゲンの状態がよく、しみの原因となるメラニンが少ない肌。夏は乾燥した熱風にあたらないよう注意し、生活習慣では冷えやすい傾向にあるので、適度な運動や入浴などで血行促進対策も。【和歌山県】皮脂バランス第2位 ニキビなど肌トラブルの要因となる皮脂バランスのよさが全国で2位。しみの原因となるメラニンが少なく、キメの整った肌。風の影響を一年中受けやすい地域なので、肌に直接風があたらないようにして、しっかりと保湿ケアを行うとよい。【岡山県】 皮脂による毛穴の目立ちが少なく、ニキビのゆらぎに強い、なめらかな肌。岡山県は肌に悪影響を与える風や気圧の変化が少ない地域。恵まれた環境を味方にして、年間を通して紫外線ケアと保湿ケアを徹底し、さらなる美肌を目指して。【山口県】 ほとんどの項目が全国平均より高く、特にくすみの要因の1つである糖化は、全国上位レベル。さらなる美肌を目指し、表皮のポテンシャルを高めるために、生活習慣の見直しや、年間を通した紫外線ケア、季節ごとの風へのケアも怠らないこと。【徳島県】 全国平均と比較してメラニンが少なく、キメの状態もよい透明感のある肌。酸素がめぐる生活習慣とケアを心がけることで、肌三層のポテンシャルを高め、健やか美肌を目指すとよい。冬から春にかけては特に風の影響を受けやすいので注意して。【香川県】 くすみの要因の1つであるにごりが全国上位レベルで少なく、ホルモンのゆらぎや、化学的刺激・物理的刺激に対する抵抗力が高いのも特長。肌のハリや弾力を生み出す真皮のポテンシャルを高め、うどんのようにモチモチの肌を目指そう【高知県】 うるおいのバランスが全国上位レベルで、ハリや毛穴の状態もよい肌が特長。2014年には総合2位に入っており、総合力も高め。肌のうるおいを保ちやすい環境だが、日照時間が長いので紫外線ケアが重要。良質な睡眠で疲れを残さないことも大切だ。【福岡県】 毛穴の目立たないなめらかな肌は全国上位レベルで、水分の状態もよく、ゆらぎにくいことも特長。規則正しい食事や運動習慣、充分な睡眠など、生活習慣の見直しはさらなる美肌につながる。自律神経のバランスを整え、肌にやさしい生活を。【佐賀県】皮脂バランス第3位 くすみの要因となるキメの状態がよく、ニキビのゆらぎにも強いのが特長で、皮脂バランスは全国で3位。気圧低下によってくすみやすい傾向があるので、血行不良対策をし、ストレスを軽減する生活習慣を心がけること。【長崎県】ホルモンバランス第2位  ゆらぎに関する肌要因のスコアが、全国上位レベルで、特にホルモンバランスは全国2位。くすみの要因の糖化も少ない、健やかな肌が特長。肌にとって恵まれた環境なので、紫外線&保湿ケアを基本に、生活習慣や体調の管理によって自律神経を整えて、美肌をキープしよう。【熊本県】 外部刺激に強く、皮下組織のポテンシャルがよい熊本県は、肌のうるおいを保つには好条件の環境だ。紫外線リスクに注目し、日傘や帽子も活用して対策を万全にし、適度に体を動かして血行のよくなる生活をすると、さらなる美肌が目指せる。【大分県】 全国上位レベルでうるおいバランスがよく、ニキビのゆらぎにも強いのが特長。日々の生活において「血行促進」「紫外線ケア」「食事の改善」を意識し、上手にリフレッシュを取り入れた、ストレスをためないライフスタイルを心がけて。【鹿児島県】 皮脂バランスが全国上位レベルで、皮脂によるニキビのゆらぎにも強い肌。真皮のポテンシャルも良好だ。風の影響は少なく、肌にとってよい気象環境だが、紫外線の影響を受けやすいのでこまめな紫外線ケアを。自律神経を整える生活習慣も重要。取材・文/山下和恵※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.06.30 16:00
女性セブン
マスクを外せない背景に「ヨコの同調圧力」か(写真/Getty Images)
教育現場も苦慮する「猛暑でもマスクが外せない」問題 同調圧力の危うさを識者が指摘
 まだ6月だというのに、観測史に残る記録的な猛暑が日本列島を襲っている。熱中症リスクが高くなることもあり、厚生労働省は「近距離の会話を除き屋外ならマスクを外す」よう呼びかけているが、街中はマスクを着用している人ばかり。呼びかけは広く浸透しているとは言えないのが現状だ。とりわけ対応に苦慮しているところのひとつに、「教育現場」がある。なぜ、国が不要と呼びかける生活シーンにおいても、マスクを外すことができなくなっているのか。有識者は強固な「ヨコの同調圧力」の存在を指摘した。 教育現場では、熱中症対策と感染症対策の両立が求められている。京都新聞は府内の教育委員会を取材し、〈登校時のマスク、地域で対応割れる 「外す」多いが「原則着用」も〉(6月18日付)と題して報じ、話題を呼んだ。東京都ではどうか。東京都教育委員会は「国からの通知に基づき指示、呼びかけをしている。熱中症対策としてマスクを外せる場面では、積極的に外すよう繰り返し学校に伝えている」(総務部教育政策課)と回答。 区市町村立の幼稚園、小・中学校等を所管する区市町村教育委員会も、対応に追われている。墨田区教育委員会では、学校への通知と保護者向けの手紙でマスク着用のガイドラインを周知してきたが、5月末から6月上旬にかけて保護者からの問い合わせが寄せられたという。墨田区学務課給食保健担当は取材にこう応じた。「東京都のリバウンド警戒期間が明けた5月下旬以降、メールや電話で『学校生活ではマスクを外せるようにしてほしい』『マスクを外す通知をもらえないか』といったご意見を多数いただきました」 感染症対策については、文部科学省の通知をもとに対応しているというが、5月末以降に少しずつ通知のニュアンスが変わっていったと担当者は続ける。「5月24日の通知では、熱中症対策としてマスクを外すことを認めつつも感染症対策が前提という印象でした。通知を受け、ある学校の副校長先生からは『2メートルの距離を取って会話をしないで下校してもらうのは現実的に難しいのではないか』という声がありました。それが6月10日の通知では、まずは熱中症対策を優先するという書き方に変わった印象です」(同前) 教育現場でも感染症対策と熱中症対策の両立に悩む声があったためか、国の通知も少しずつ熱中症対策を重視するように変わってきたようだ。マスクと熱中症リスク「客観的なデータ」が重要に 一方、渋谷区教育委員会は、学校向けの感染症予防のガイドラインを作成、周知している。体育祭や運動会が立て込む6月上旬には「熱中症防止のため、競技中はマスクを外す」よう各校に求めた。同区教委の教育指導課の担当者はこう話す。「運動会当日の校長先生の挨拶でも、競技中はマスクを外すよう呼びかけてもらいました。入場から退場までマスクを外す対応の学校、自分が走る順番では外して、走り終わったら着ける対応の学校もありました。ただ、今まで2年間マスクを着けっぱなしだったので、マスクを外したくないという児童もいます。校長先生たちの報告では、『素顔を出すのは人前で服を脱ぐのと同じ感覚だと考えている』『外したら感染するのではないかと不安を抱えている』といった声が聞かれました。学校も熱中症対策と感染症対策の両立で苦慮している部分があります」 今般の国からの呼びかけは、スムーズに行き渡っていないというのが実情だ。組織論が専門で『同調圧力の正体』の著書がある同志社大学教授・太田肇氏は、熱中症リスクがあるなかでマスクを外す動きが広がらない背景に、国や自治体の呼びかけの弱さがあると指摘する。「責任者の立場にある人間は、責任を追及されないかを第一に考えがちです。マスクを外して熱中症対策を行なうことと、それによる集団感染などの危険性や保護者や関係者からの批判を天秤にかけているのだと思います。そうしたこともあって呼びかけが強くならず、熱中症対策の方針を徹底できていないのではないか」 コロナ禍当初の国や自治体の自粛要請に比べて、今回の「熱中症対策のためにマスクを外す」という呼びかけが機能しないのはなぜだろうか。太田教授が続ける。「当時の自粛要請では、国のみならず各都道府県、各市町村、専門家が一斉に強く呼びかけができていました。行政からの“タテ”の同調圧力が、大衆による“ヨコ”の同調圧力に浸透したかたちです。しかし、それに比べると今回はマスクを外すという発信に及び腰に見えます。マスクを着用すべきという発信には感染防止という大義名分があったわけですが、マスクを適宜外すという発信ではそれが十分に見出せていないのだと思います」 本来、熱中症対策は十分な「大義名分」のはずだが、それがうまく打ち出せていないなかでは、国だけではなく、各所からの発信と個人の利害に訴える客観的なデータが必要だと太田教授はみている。「マスクを着用すべきという“ヨコ”の同調圧力が岩盤のように残っていて、適切な場面では外すべきという“タテ”方向の弱い圧力では突き崩せないでいる。この状況下では、行政に呼びかけを頼るのではなく、マスコミや政治から発信することが重要だと考えます。政治家やテレビ局のアナウンサーが、マスクを外していい場面で適切に外す姿を見せていくことが強力な発信になります。また、マスク着用時の呼気の温度や心臓の負担などの数値を示すなどして、夏の屋外でのマスク着用のリスクを目に見えるデータにすることが必要でしょう」 同調圧力ゆえに、炎天下で命のリスクが生じることがあってはならないだろう。
2022.06.30 16:00
NEWSポストセブン
最新「地下天気図」
地震活動を予測する最新「地下天気図」 京都、紀伊水道に新たな異常発生か
 石川県・能登半島で立て続けに発生した大地震。珠洲市では6月19日に震度6弱、20日にも震度5強の強い揺れが襲い、それ以降も地震が相次いで発生している。 同地域での地震活動の活発化を事前に指摘していたのが、東海大学海洋研究所客員教授・静岡県立大学グローバル地域センター客員教授の長尾年恭氏だ。長尾氏は『週刊ポスト』5月20日号に掲載した「地下天気図」で、能登半島での地震活動の活発化、とりわけ珠洲市での地表の隆起に言及し警鐘を鳴らしていた。「この地域では直近1年半で150回以上の群発地震が発生しており、原因は『地下水』だと考えられています。地下深くから地下10~15km地点まで地下水が上昇し、地面を押し上げることで地震活動に繋がっていると推測できます。この傾向は今後も続き、数年以内にマグニチュード7程度の最大規模の地震が発生する可能性もあります」 地下天気図とは、地殻変動の異常を天気図の低気圧・高気圧に見立ててマップ化したもの。長尾氏が独自開発したアルゴリズム(RTM法)を用いて、気象庁が公表する地震の震源データ(一元化カタログ)を解析し、地震活動が「活発化」した地域を赤色、「静穏化」したエリアを青色で示している。 能登半島での地震を受けて長尾氏が最新マップを作成すると、能登半島と同様の「活発化」の異常が新たに2つのエリアで観測された。 1つ目は京都だ。「京都府亀岡市北東部の山中を中心に群発地震が発生し、M4クラスの小さな地震が増加傾向にあります。京都は『近畿トライアングル』といって数多くの活断層が集中する地域です。直下型地震となるため、能登半島と同じくM5クラスの地震でも震度6を超える強い揺れが生じる可能性が高い」 京都は1596年に慶長伏見地震(推定M7以上)、1830年に京都大地震(M6.5)など、歴史的にも直下型地震で甚大な被害を受けてきた地域だけに、観測された異変に注視したい。 さらに紀伊水道にも活発化の異常が発生。京都とは異なる海溝型の地震となり、南海トラフ地震とも関連する可能性があると長尾氏は指摘する。「2016年には紀伊半島の南東側で、昭和の東南海地震と同じエリアを震源とするM6.5の地震が発生しました。2018年にも紀伊水道で約半年にわたってプレートがゆっくりと動くスロースリップ現象が確認され、今後も警戒が必要です」 南海トラフ地震と関連する地域では、九州地方南部で「静穏化」の異常が観測されている。「宮崎県沖で今年1月22日に発生したM6.6、震度5強の地震は、南海トラフ地震の想定震源域に含まれていたため、複数の専門家が危機感を高めました」 他にも静穏化の異常を示した3地域の注意点はマップ上に記した。 最後に長尾氏が、地下天気図との向き合い方についてこう指摘する。「地下天気図は“地震予知”ではなく、いま地下で起きている異常を示すものです。1995年の兵庫県南部地震以降、地震の観測網は非常に進歩して、地下の色々な異常が分かるようになってきました。唯一分からないのが、いつ地震が起きるかだけなんです。正確な地震予知ができない以上、足下で起きている異常について皆さんが知ることが、防災・減災の第一歩になるのです」【地下天気図とは】 地下で起きている地殻変動の異常を、天気図に模して示した情報で、長尾氏が取締役を務める株式会社DuMA(地下気象研究所)が提供している。今号では6月22日時点での最新情報をもとに作成したマップを掲載した。同社が発行する有料メルマガ(月額220円)の詳細はhttps://www.duma.co.jp/※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.30 11:00
週刊ポスト
エボラ出血熱の脅威とは
エボラは致死率90%…人の社会に出現する動物由来の“未知のウイルス”
 今もその対応に悩まされている新型コロナウイルスだけでなく、人類は様々な感染症とともに生きていかなければならない。白鴎大学教授の岡田晴恵氏による週刊ポスト連載『感染るんです』より、エボラ出血熱についてお届けする。 * * *「新顔のウイルスは、環境破壊の進んだ地域から浮上している」 これはエボラ出血熱(エボラウイルス感染症)を描いた『ホット・ゾーン』(リチャード・プレストン著 高見浩訳、飛鳥新社)からの一文です。 この百年、世界人口は飛躍的に増加し、熱帯雨林などの野生動物の生息地域の開発も急拡大しています。人が野生動物のエリアに侵入することで動物由来の未知のウイルスに暴露され、人の社会に新型ウイルスが出現するリスクが高まります。そして、地球の一地域で発生したそのようなアウトブレイク(悪疫・感染症の突発的発生)は、グローバル化した高速大量輸送網に便乗して、短期間でパンデミックに発展するのです。 エボラウイルスはおそらくオオコウモリを自然宿主として密林に生息し、それに感染した野生動物の死体や生肉に直接触れたことで人が感染します。 2014年、中央アフリカの“密林地帯の風土病”であったエボラ出血熱が、西アフリカ三国(ギニア・リベリア・シエラレオネ)で急拡大。2016年にWHOによって終息宣言が出されるまでの感染者数は、これまで20回以上のエボラのアウトブレイクの総感染者数をはるかに凌駕したのです。遺体が路上に放置され、医療は崩壊。もはや現地政府では制御できない状態に陥って、国連安全保障理事会は緊急会合を開き、異例とも言える公衆衛生上の安保理決議を採択したのでした。 エボラ出血熱は平均7~10日の潜伏期をおいて、インフルエンザ様症状から嘔吐下痢などの消化器症状が表れることが特徴で、さらに重症化すると吐血、口腔歯肉や消化管などから出血が起こります。実際に出血症状が出るのは全患者の7割で、重篤化した場合に限られますが、内出血、外出血を伴うと意識混濁からショック症状に陥り、死に至る場合が多くなります。 この西アフリカ三国の流行は特に病原性の強いザイール株ウイルスで、未治療の場合には致死率が90%にも上るものでした。さらに近年、整備されたハイウェイを潜伏期間中の感染者が車で移動することで、遠い村から大都市にウイルスが侵入。人口密度や人の流動性の高さから、流行期間も長期に及び、とうとう欧米諸国にもこの凶悪ウイルスが飛び火しました。 これに驚愕した先進諸国は、急遽、エボラワクチンと薬の開発に着手。2015年秋、米国陸軍感染症医学研究所からエボラウイルスの増殖を抑制するとして発表されたのが、現在、新型コロナの治療薬として有名なレムデシビルです。 新型コロナウイルスもコウモリのウイルスと90%の相同性を持っていますが、自然宿主動物は何なのか。また、どうやって人の間で感染伝播できる変異を遂げたのか。不明のままなのです。サル痘もまた、動物から来た感染症でしたね。【プロフィール】岡田晴恵(おかだ・はるえ)/共立薬科大学大学院を修了後、順天堂大学にて医学博士を取得。国立感染症研究所などを経て、現在は白鴎大学教授。専門は感染免疫学、公衆衛生学。イラスト/斉藤ヨーコ※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.29 19:00
週刊ポスト
写真はイメージ
肌に影響を与える4つの気象環境「水蒸気密度」「日照時間」「気圧の変動」「肌荒風」
「美人」の基準は個人や時代によって変わるものだが、「美肌」であれば、数値データとして解析できる──。化粧品メーカー・ポーラが発表した「美肌県グランプリ2021」によると、美肌県第1位に輝いたのは石川県で、2年連続のトップだった。「美肌県グランプリ」とは、ポーラのパーソナライズドサービスブランド「APEX(アペックス)」が保有する約1970万件(2021年12月末時点)もの肌のビッグデータを活用したもので、2012年から毎年“いい皮膚の日(11月12日)に発表されている。 では、美肌とはどんな状態なのか、なぜ地域によって肌状態に差が出るのだろうか? 美肌かどうかは、「色・形」の8部門(【1】水分量、【2】コラーゲン、【3】皮脂毛穴レス、【4】エイジング毛穴レス、【5】しみレス、【6】キメ、【7】黄ぐすみレス、【8】透明感)と、「ゆらぎ」の5部門(【9】皮脂バランス、【10】タフ肌〈物理的刺激、化学的刺激、マイクロダスト〉、【11】ホルモンバランス、【12】ストレス耐性、【13】ニキビレスに加えて、【14】肌ポテンシャル(肌三層〈うるおいを保って透明感のある角層を生み出す表皮、ハリ感や弾力を生み出す真皮、肌のクッション性を維持する皮下組織〉がこの先きちんと機能を発揮できるかどうかの予測)の計14部門によって評価が決まる。 しかし、同じ日本の中で、居住地域によって肌状態に差が出てくるのは、環境の影響もあるのでは……そう考えたポーラは、日本気象協会との共同研究を進め、その結果、さまざまな要因を発見した。 まずは、1年を通して肌に影響を与える4つの気象環境について、同社のAPEXブランドマネージャー・佐々木雅之さんに解説と、美肌を守るためのアドバイスをしてもらった。うるおいを左右する水蒸気密度 水蒸気密度とは、大気中に含まれる水分量のことで、空気1立方メートル中に水分が何g含まれているかを、その温度での飽和水蒸気密度×相対湿度から導き出したもの。「空気中の水分量が少なく、空気が乾燥してくると、肌表面(角層)の水分が蒸発してしまいます。そのため、肌がカサついて肌荒れや小じわなどのトラブルを起こしやすくなります。角層が乱れると外部刺激も受けやすくなり、肌が敏感な状態になりがちです。 空気は温度が高いほど多くの水分を含むことができる性質があります。そのため、相対湿度が同じ50%でも、0℃の空気の水分量は1.9g、22℃では8.2gとなり、4倍も違います。気温の低い北日本は、相対湿度が南日本と同じでも、空気中の水分量が少なく乾燥しているので、肌にとっては厳しい環境にあります。徹底した保湿対策で肌を守りましょう」(佐々木さん・以下同)水蒸気密度が低い地域:北海道・青森県・岩手県・秋田県・宮城県・山形県・群馬県・長野県紫外線ダメージにかわる日照時間 日照時間が長いと紫外線にあたる時間も長いと考えられる。それがしみやそばかす、しわ、たるみを引き起こす原因となり、ハリや弾力感を奪う大きな要因にもなる。「UV-Aは窓ガラスも通過するので、外出時はもちろん、室内でも日焼け止めを塗ることが大切です。顔だけでなく、首やデコルテも忘れずに塗ってください。体の中からの紫外線対策として、ビタミンA・C・Eを多く含むかぼちゃやアーモンド、アボカド、トマトなどの食品の摂取もおすすめです」肌くすみを決める気暑くすみ 気圧の変動によって頭痛や眠気などの体調の変化が起きることが知られているが、肌にも悪影響があることがポーラのビッグデータにより発見された。「気圧が低くなると自律神経が乱れて末梢血管が収縮して血行不良となり、肌に充分な血液がめぐらずに肌色が暗くなります。これを『気圧くすみ』と名付けました。 対策としては、毛細血管が多く存在する耳をもんだり、表情筋の凝りをほぐすマッサージがおすすめです」気圧くすみの影響があるのは……青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・三重県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・香川県・愛媛県・福岡県・佐賀県・長崎県・沖縄県肌のうるおいを奪う、2種類の肌荒風 日本には、肌のうるおいを奪う2つの“肌荒風”が吹いていることがわかった。「秋から冬には、高い山脈を越えてくる『乾燥型の肌荒風』が吹き、これを受けると肌がカラカラに乾いてしまいます。朝昼夜しっかり保湿ケアをすることで乗り切れます。 冬から春にかけては、狭い平野を通り抜ける『突風型の肌荒風』が吹き、これを受けると皮膚の温度が低下して乾燥してしまいます。保湿ケアに加え、血行促進のためのマッサージも取り入れるといいでしょう」乾燥型:茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・東京都・神奈川県・山梨県突風型:福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・広島県・山口県・徳島県、福岡県・佐賀県・大分県取材・文/山下和恵※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.06.29 16:00
女性セブン
エアコンに頼らず、扇風機を使う人もいるが、使い方には注意が必要(イメージ)
命に関わる「屋内での熱中症」 扇風機だけに頼るのはかえって危険
 梅雨も明けていない中、ぐんぐん気温が上昇している。6月24日は横浜で30.6℃と、今年初の真夏日を記録。新潟県では37℃の地点も観測されるなど、さながら夏本番のようだ。熱中症といえば“屋外の炎天下”というイメージがあるが、実は熱中症の死亡者のうち56.5%が「家庭」で発症している(厚労省人口動態統計、2018年)。 安全であるべき自宅での悲惨な事故を防ぐためにはどうすべきか。 まずは熱中症について正しく理解する必要がある。医師の上昌広氏(医療ガバナンス研究所理事長)が解説する。「熱中症は体温の上昇により作られた体内の熱がうまく放出できなくなっている状態。高温多湿の環境下にいたり、激しい運動をすることで引き起こされます。大量の発汗やめまい、筋肉痛など軽度の症状に始まり、吐き気や頭痛、倦怠感などが起きる。重症化すると高体温や痙攣、意識障害も起こすので、特に高齢者の場合は少しでも違和感があれば医療機関を受診していただきたい」 熱中症に関し特に注意すべきなのが、「脱水」だ。「人間は汗をかくことで体温を調整しますが、脱水を起こすと熱を逃す働きが弱くなり、体温が下げられずにさまざまな機能障害や循環器不全につながります。高血圧、糖尿病の人は脱水になると血管中の水分が減り、血がドロドロになって血管が詰まりやすくなるので脳梗塞のリスクも上がる。脱水を避けるためのこまめな水分補給は、熱中症対策としても、夏場の脳梗塞・脳卒中予防としても有効です」(同前) そもそも、高齢になると体温の調整機能や感覚機能が鈍り、暑さや喉の渇きに気がつかないことが多い、と上医師は言う。「高齢者がエアコンの風を嫌う傾向があるのは、身体が冷え切って初めて“寒い”と気づくから。それを理解して、自分の肌感覚で温度調節をしないこと。室内の温度計を見ながら、常に室温を26~28度に保つことが重要です」 エアコンに頼らず、扇風機を使う人もいるが、使い方には注意が必要だ。「エアコンと併用して室内の空気を循環させるのはいいが、扇風機だけに頼るのはかえって危険。温風を浴び続けることになり、熱中症になりかねません」(同前) 気象予報士・森朗氏もこう指摘する。「アスファルトやコンクリートに覆われた都市部では、夜でも日中の熱が冷めにくい。熱帯夜に窓を開けると、夜中でも暑い空気が入ってくる可能性があります」 熱中症の予防ポイントとして、上医師、森氏ともに口を揃えるのが「湿度管理の重要性」だ。 人間の体には、汗が蒸発する際の気化熱で体温を下げる働きがある。湿度が高い環境では汗をかいても蒸発せず、体の中に熱がこもりやすくなって熱中症を発症しやすい。 熱中症危険度は、室温28度の場合、湿度70%で「警戒レベル」、71%以上では「厳重警戒レベル」となるが、湿度50~60%なら危険度は下がる。「食事の煮炊きでも部屋の湿度は上がります。外が暑いと、窓を開けても温度や湿度は下がりません。そんな時は上手にエアコンを利用してほしいですね」(森氏) 近年は、部屋の温度を下げ過ぎずに除湿ができる「再熱除湿」機能付きエアコンも増えてきた。今年の夏は節電要請などでエアコンを使うことが憚られる状況になると考えられるが、酷暑の室内における熱中症予防には、エアコンと折り合いをつけて付き合うことが欠かせない。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.29 16:00
週刊ポスト
イズミルのサンセットを眺めるNATACOさん。
【コロナ禍の海外移住者寄稿♯1】 日本人が多用する「時間の無駄」「効率」という言葉がトルコでは全く理解されない理由
 2019年には海外で生活をする日本人は140万人を超え、そのうち海外永住者は50万人以上。2020年にはコロナ禍に伴う入国制限で長期滞在者は減少したものの、永住者に関しては増え続けているという。今や海外移住は身近なライフスタイルの一つとなっているが、実際にどんなメリット、あるいはデメリットがあるのだろうか。昨年、コロナ禍で海を渡ったアラフォー女性・ NATACOさんが、海外でのリアルな生活、そこで気付かされた「日本人の時間の考え方」について語った。【連載全5回中第1回】。  * * *  はじめまして。突然ですが、私はパンデミック渦中だった2021年6月、日本からトルコのイズミルという町に移住しました。東京生まれで日本人の父とウクライナ人の母を持つ私は、食べることが大好きで、それが高じて料理家からフードプランナーとなり、現在は食材プロデューサーとして活動をしています。 そんな私があることをきっかけにトルコに生活の拠点を置くことにしたのですが、今ヨーロッパに住むと聞いてどんなことを想像するでしょうか? 新型コロナの恐怖、あるいはロシアのウクライナ侵攻によるヨーロッパ全体の危機を想像し「無謀」や「真似できない」と感じる人もいるかもしれません。トルコに住み始め1年が経ちましたが、私に関して言えば「日本を離れて良かった」「トルコに来て良かった」と断言できます。むしろ、なぜもっと早く移住しなかったのかと後悔しているぐらいです。 トルコに移住した理由は改めて説明しますが、今回はこの国が気づかせてくれた日本にはない「時間の考え方」についてお話をします。 私が住むトルコ西部にあるエーゲ海に面した都市イズミルは人口が約400万人。イスタンブール、アンカラに続くトルコ第3の都市と言われていますが、非常に牧歌的な場所です。のどかな港町ゆえ、時間の感覚は根っこから東京と違います。 東京で平日の毎朝の挨拶で、「おはようございます」の次に「お元気ですか?」と会話を続けることがどれだけあるでしょうか? 私が東京にいた頃は、よっぽどの時間がない限り、朝の挨拶のあとに世間話をした記憶がありません。しかし、トルコでは挨拶からの「元気ですか?」が当たり前なんです。そこから、さらに時間をかけてコミュニケーションを取ります。今朝しゃべった相手と一時間後に電話をしたとして、その都度に「元気?」としつこいくらいに元気かどうかを確かめられます。 人と人の関わり方がドライな東京とは全く違います。「時間に追われる」という感覚がないのです。会う一人一人に対して自分の心にゆとり、時間に余裕がないと「元気ですか?」と話しかけるコミュニケーションは、なかなかできない気がします。 しかし、この時間との向きあい方には、移住当初は戸惑いました。トルコでできた友人と約束を取り付けようとしても、だいたいが明日、または明後日まで。一週間先の予定を決めたいと私が言っても、「近くなったら決めよう」と言われます。 日時の約束が決まっていないことに私はストレスを感じ始めていたのですが、逆にトルコの人は、時間を決めたり、時間が決まっていることにストレスを感じているように見えました。 商品の納品を発注した業者に「この日までに作業を終えて納品してほしい」と伝えると、「どうしてあなたの決めた日時に終わらなきゃならないの? 完成した時が、期日です」と言われたことがありました。これは特別なケースのように思うかもしれませんが、水道が故障して水道業者に頼んでも、友人に、貸したものをこの日までに返してほしいと言った時も彼らは驚いていました、こちらがスケジュールを決めることに怪訝な表情を浮かべるのです。トルコの人にとって「期日」は「おおよその目安でしかいない」と、私は解釈している最中です。 一方で、これは「計画性がない」とも言い換えられると思います。ネガティブな印象ですが、その時の状況次第で決めればいいという、柔軟性の高さも感じています。日本だとよく会社などで、部下や仕事仲間の失敗に対して怒っている人がよくいますよね。でも、トルコの場合、その時々で、みんな冷静に淡々と対応していくだけ。すぐに解決策をみつけようと話し合いが始まります。感情的になることはなく、傍から見たら“想定外”が当たり前のように進んでいくのです。 一度、トルコ人の友人に、「どうして予定や計画を決めないで冷静でいられるの?」と尋ねたことがあります。彼女はこう言いました。「計画するからうまくいかない時にパニックになるんだ。物事はほとんど計画通りに進まないものだって知ってるでしょ?」 先のことを具体的に決めないので、毎日がある意味で“想定外”であり、それに対応するのが当たり前。そんな感覚なんです。そして、その彼女にこう言われ、ひどく落ち込んだことを思い出します。「どうしてあなたは時間と計画の話ばかりして、“元気にしてた?”とか、“昨日は何したの?”とか、人間らしい会話をしないの? あなたはロボットみたい」 生まれてから人生の大半を日本で、東京で過ごした私は、思えば、ずっと時間に追われていたように思います。子供の頃は学校や習い事で時間を細かく区切られ、社会に出てからは仕事とプライベートで、気づけば「時間がない」と焦っていました。 計画性があれば無駄を省け、効率よく物事が進み、結果、楽しく有効に時間を使えると信じて生きてきました。でも、トルコの人たちの目に写った私の姿は、人間らしさのないロボット。全く人生を楽しめていないように見られたのです。しばらくは本気で落ち込みました。 トルコにもいろんな人がいますし、なかには、細かく予定を決めたがる人もいるかもしれません。それにしても、多くの日本人みたいに時間に支配された生活をしている人を、トルコで私は見たことがありません。 移住から1年が経ち、私も「効率」や「時間の無駄」という言葉をあまり使わなくなりました。なぜなら、その「価値」と「意味」を共有できる人がいないからです。トルコに来て最初のころは「時間の無駄」という言葉を、一日に少なくとも1度は使っていました。するとそれを聞いた相手は毎回、「私たちには無限に時間があるよ~」と笑うのです。時間は無限ではないはずですが、日常生活で焦るほどに時間がないわけではない、という意識なのでしょう。 最近では「焦らない」ということがやっと身についてきたのも、私が焦っても相手が焦ることは絶対ないからと気づけたから。私も徐々に変化しているのかもしれません。 【プロフィール】NATACO/1983年東京都生まれの39才。食に造詣の深い祖父と父の影響もあり食の世界へ。現在、グルメメディアの公認料理家、フードブランドプロデューサー、企業向けレシピ提供など、枠にとらわれない食のフィールドで活動中。コロナ渦の中、自宅でひろゆき、中田敦彦、メンタリストDaiGoらのYouTubeを見て、「やりたいことは実現できる」と影響を受ける。2021年から生活の拠点をトルコのイズミルに移し、現在“トルコ生活”2年目に突入中。 
2022.06.29 04:39
NEWSポストセブン
石川県出身の浜辺美波
「美肌県グランプリ」総合1位は石川県 上位に日本海側が多い理由は?
 気質や性格、食文化などに違いが表れる県民性だが、女性の肌の状態にも特徴が見られるという。その差はどこからくるのだろうか。 昔から「秋田美人」「京美人」「博多美人」など、美人が多い地域があるといわれるが、「美人」の基準は個人や時代によって大きく変化する。一方、「美肌」に限ってみると、肌状態を数値データにすることができるため、地域による特性を解析することができる。その結果、美肌県第1位に輝いたのは石川県で、2年連続のトップだった。 これは、化粧品メーカー・ポーラが発表した「美肌県グランプリ2021」の結果。「美肌県グランプリ」とは、ポーラのパーソナライズドサービスブランド「APEX(アペックス)」が保有する約1970万件(2021年12月末時点)もの肌のビッグデータを活用したもので、2012年から毎年、“いい皮膚の日(11月12日)”に合わせて発表されている。「日本全国の皆さんが、お住まいの地域の個性を知り、自分の肌を慈しむきっかけになってほしいという思いで開催してきました」と言うのは、同社のAPEXブランドマネージャー・佐々木雅之さんだ。「2020年は1位石川県、2位が秋田県、2021年は1位石川県、2位山形県ですから、2年連続で日本海側の県が1、2位を取ったことになります。 これは、肌に大きな影響を及ぼすことがわかっている紫外線のリスクが低い地域であることが要因の1つと考えられます。それに加え、『睡眠不足』『パソコンやスマホの使用時間が長い』『冷暖房によくあたる』など、肌にとって注意すべきライフスタイルや、『冷えを感じやすい』『肩や首が凝りやすい』などの体調不良に当てはまる人の割合が低いことも、上位ランクインに貢献していると言えます」(佐々木さん・以下同) たしかに、歴代の美肌県トップ3を見ていくと、過去5回も第1位を獲得している島根県をはじめ、日本海側の県が圧倒的に多いことがわかる。「この10年ほどの間に、下位グループから上位グループへというような、大きな変化はありません。日照時間や水蒸気密度、気圧の変化など、住む地域の環境が肌に影響を与えているためと思われますが、年々その差が小さくなっていると感じます。その理由は、全国の皆さんが肌に合ったお手入れをきちんとされるようになったことが考えられます」 美肌総合賞1位の石川県はトップ3の常連県で、「金沢美人」「加賀美人」という言葉もある。「特に『ハリ』『透明感』『刺激に対する抵抗力』は全国トップレベル。ライフスタイルでは、『睡眠不足』『紫外線によくあたる』と回答したかたが全国に比べると少ないという結果でした。睡眠は肌の細胞を育てるために重要な要素です。充分な睡眠により細胞が健やかに育っており、しっかりしたUVケアが美肌を作り上げているのでしょう。だから部門賞でも『水分量』『コラーゲン』『透明感』『タフ肌』と数多く受賞したのだと思います」 美肌にかかわる色と形のグラフを見ると、「コラーゲン」「水分量」「透明感」がとても高いことがわかる。「キメ」「しみレス」はやや低く見えるが、平均よりは高い。肌のゆらぎに関しても、「皮脂バランス」以外は高く、バランスがいい。このほか、肌の表皮・真皮・皮下組織の3つの層もしっかりしており、特にうるおいを保って透明感のある角層を生み出す表皮と、肌のハリにつながる皮下組織のクッション性が高いのも特長だ。「日差しがないときでもUVケアを忘れず、運動不足を解消し、寝る前のパソコンやスマホの使用を控えて自律神経を整えることを心がければ、さらなる美肌につながります」 総合賞2位の山形県は、2015年以来のトップ3入り。「総合的に肌スコアがよく、特にくすみの要因となる『糖化』や『にごり』の少ない、透明感のある肌が特長です。前年より夏から秋にかけての日照時間が短かったため、その分紫外線の影響を受けにくくなり、しみや黄ぐすみなどの項目がよい結果になっていると思います。ライフスタイルにおいても『紫外線によくあたる』との回答が全国平均に比べて少なく、睡眠時間や食事に気をつけているという回答が多いということから、美肌を育てる環境が整ったと推測されます」 部門賞では、「黄ぐすみレス」と「透明感」で2位。2020年は「コラーゲン」「しみレス」「キメ」の3部門で3位だったことからも、しみやくすみのない美肌県であることがわかる。 総合賞3位の山梨県は、どの部門でもトップ3入りしていないが、バランスのよさからトータル評価でこの結果に。「くすみリスクが低く、刺激に強く、皮下組織ポテンシャルの高い肌といえます。ステイホームなどの新たな生活様式で、パソコン・スマホを使うかた、冷暖房によくあたるかたが全国的に増えているのに対し、山梨県ではどちらも少ないという結果でした。就寝前のパソコンの使用や、冷暖房の効いた温度変化のない環境は、自律神経の乱れにつながり、さまざまな肌トラブルを引き起こす要因にもなります。この2つの心がけが、総合3位受賞に貢献した要因になっていると考えられます」 今回の肌データの調査期間は2020年7月1日〜2021年6月30日だったが、この間の山梨県は水蒸気密度が前年より低く、乾燥型の“肌荒風”の影響があったため、肌の乾燥が進みやすい傾向にあったことがわかっている。それでも肌の表皮・真皮・皮下組織という「肌三層の力」のすべてが高スコアになっており、それぞれの機能をバランスよく発揮したことが、総合賞としての評価の高さとなっている。取材・文/山下和恵※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.06.28 16:00
女性セブン
敗血症の治療が遅れると、臓器障害の危険性も
コロナで死亡した人の多くは「敗血症」 早期認識と治療で重症化を防ぐ
 敗血症は細菌やウイルスなどの感染がきっかけで免疫が暴走し、最悪の場合は死に至る病気だ。新型コロナの重症者で、呼吸障害から多臓器不全となり、死亡する症例の多くは敗血症である。国内の医療機関入院患者のデータを解析した大規模疫学調査によると敗血症の死亡率は低下傾向だが、その一方、高齢者の死亡者数は増加中だ。なにより敗血症は早期の治療開始が命を救う。 敗血症は血液に病原菌が入り、何らかの病気を発症するわけではない。細菌やウイルス、真菌などへの感染がきっかけで、免疫の異常反応が引き起こす臓器機能障害だ。 治療が遅れると敗血症性ショックや多臓器不全となり、死に至る。2017年の調査では世界で4890万人が敗血症を発症し、死者は1100万人。これは世界の全死亡の約20%と推計され、WHOが「敗血症は世界が取り組むべき課題」と設定した。 千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学の中田孝明教授に聞く。「敗血症を起こす感染源は呼吸器が多く、他に尿路や腹部など様々な感染源からも起こります。新型コロナでは多くの方が亡くなりましたが、重症者は免疫が異常反応し、臓器障害を起こしていました。これも敗血症に含まれます。敗血症から運よく生還しても臓器障害の長期化や日常生活動作の低下による通院やリハビリが必要となるため、患者本人と家族の負担が大きいのも問題になっています」 そこで日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本感染症学会が連携して日本敗血症連盟を設立。中田教授を中心としたグループが国内における敗血症の実態調査を行ない、昨年9月に結果を発表した。 その結果によれば2010~2017年までに入院した成人総数5000万人のデータ分析では約200万人が敗血症を発症し、そのうち約36万人が死亡した。敗血症患者の死亡率は2010年では約25%だが、2017年には約18%に減少。しかし、入院患者全体に占める敗血症患者数は2010年に約11万人だったのが、2017年には約36万人と増加。これは高齢化が進み、入院患者の実数が増加しているためで、今後も死亡者数の増加が予想される。 敗血症は早期の認識が欠かせない。症状は当初、軽い風邪のような発熱や震え、弱い脈拍などだが、次第に呼吸困難やチアノーゼ、またはまだら模様の皮膚、極端な体の痛みや低尿量などが起こる。発症したら人工呼吸器など人工補助療法や集中治療室を持つ医療機関への搬送が必須だ。「治療はまず、免疫暴走のきっかけとなった病原体を攻撃する抗菌剤や抗ウイルス剤の投与を行ないます。早ければ早いほど高い治療効果が得られます。特に子供や高齢者、基礎疾患を持った方はリスクが高いので、最初の警告症状を見逃さないことが重要です」(中田教授) また感染力が強く、人喰いバクテリアといわれる溶連菌感染などでは若い世代でも敗血症になる可能性が高い。 新型コロナ感染症予防対策と同様に手指衛生やワクチン接種などをこまめに行なうことが、結局は敗血症の予防にもつながっていく。取材・構成/岩城レイ子 イラスト/いかわやすとし※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.28 16:00
週刊ポスト
もし在庫があったとしてすぐに設置できるとも限らない
猛暑予想でもエアコンは深刻な品薄 「1~2か月待ち」で夏に間に合わない可能性も
 経済産業省やエアコンメーカーなどが今年4月、「早めのエアコン試運転を」と呼びかけたことが話題となった。シャープの公式Twitterは4月末、〈今年どころかずっと前からエアコンをお使いのご家庭へ、エアコンの試運転をしておかないと真夏の修理待ちで詰みます。買い替えでも在庫なしで詰みます。買えても設置待ちで詰みます。あわせて実家のエアコンも試運転。冷房18度で10分〉とツイート。「詰みます」という言葉を3回も使って、試運転を促した。 6月21日に気象庁が発表した3か月予報(7~9月)によると、梅雨明けから一気に気温が上昇し、全国的に暑さが続くという。猛暑の中、エアコンが使えないという状況になれば命に関わる。 今年5月に「早めのエアコン試運転を」と呼びかけた独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の担当者が言う。「当機構では本格的な夏季を迎える前のエアコン試運転を推奨・喚起しています。猛暑日を迎えて初めてつけた時に故障が判明しても、業者は新規設置や修理依頼ですでに手一杯のことが多い。それでは、その後も続くであろう猛暑に間に合わせることができません」 そうした状況に追い討ちをかけるのが、エアコン本体の品不足だ。東京都調布市で電気店を営む渡邊東氏(アタックマルオデンキ代表)が言う。「4月からエアコンの品薄が顕著になり、現在も入荷が不安定な状況が続いています。新規に注文をいただいても設置できるまで1~2か月はかかるでしょう。設置を外注している大手量販店などの場合はさらに時間がかかり、設置が夏の猛暑に間に合わないケースもあるようです」 近年は毎年のようにエアコンの品薄が話題になるが、なぜなのか。第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣氏はこう言う。「現在のエアコン品薄は世界的な半導体不足に加え、中国・上海のロックダウンによる生産工場の操業停止などが主な要因となっています」 そうしたなか、政府は7~9月に2015年度以来となる全国規模の節電要請を行なった。11か月連続となる7月からの電気料金値上げもあり、今夏はエアコンの使用控え圧力が懸念されるという。「脱炭素化が進むなか、火力発電所の休廃止が増えていることを背景に、今夏は深刻な電力不足が予想されています。政府による節電要請や電力大手10社の料金値上げなど、エアコンの連続使用が憚られる状況となりそうです。高齢の方などエアコンの冷風に抵抗感を持つ人も少なくないと言われ、ますますエアコン控えが顕著になるのでは」(同前) 今シーズン、まだエアコンをつけていない人は早めの試運転をして、夏本番は適切に冷房を使うことが必要になるだろう。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.28 11:00
週刊ポスト
【新刊】SNSを乗っ取られた男が窮地に…『俺ではない炎上』など4冊
【新刊】SNSを乗っ取られた男が窮地に…『俺ではない炎上』など4冊
 いよいよ気温も高くなり、涼しい部屋の中で静かな時間を過ごしたくなる季節。そんなときには読書なんていかがでしょうか。今読みたい、新刊4冊を紹介します。『俺ではない炎上』浅倉秋成/双葉社/1815円 山縣泰介は住宅メーカーの部長。出先から戻ると社内の空気が凍えている。その頃SNSでは女子大生殺しの犯人が山縣泰介と特定され大炎上していた。アカウントを乗っ取られ、自宅の倉庫で第二の遺体を見つけた泰介は逃げるしかなく……。泰介の無実を信じた人物が、日本語の誤用にうるさい泰介が間違った日本語だらけのTwitterを書くはずがないと言うのに思わずホロッ。『風の行方』佐藤愛子/文春文庫/上下巻 各935円 元校長の夫丈太郎に離婚を突きつけた64才の信子。丈太郎は岩手の山奥へ移住、その長男謙一は不倫のあげく美保と離婚して千加と同居、美保は編集の仕事を再開し、売れっ子作家との情事に堕ちるが、謙一と美保の息子吉見はイジメに苦しむ。元は新聞連載小説で、「現代人は変化を漂う浮草だ」という丈太郎の感慨が象徴的。“移りゆく日本人の姿”を叙事的に描出して今も新鮮。『カレーの時間』寺地はるな/実業之日本社/1760円「ぼく」こと桐矢は娘達との同居を嫌う祖父の名指しで渋々同居。祖父はカレールーの製造販売会社の元営業マンでカレーを偏愛、桐矢手製のアレンジカレーも喜ぶ。祖父はレトルトの販路拡大に奮闘していた頃、妻に出奔され、娘3人を育てた。男らしさとは。女を護るという旧世代のそれと、他者に敬意を払うという人間観に置換された新世代のそれ。質実で豊かな読後感に浸る。『フェイク ウソ、ニセに惑わされる人たちへ』中野信子 小学館新書 880円 ここでいうフェイクとは「嘘」のこと。振り込め詐欺に限らず、何度も繰り返される虚偽答弁や言った者勝ちの論点ズラしなど、なぜ我々にはこんなにも嘘に対する耐性がついてしまったのか。“脳は自分で考えるより命令されるのが好き”という事実に驚くやら納得するやら。善意の嘘、嘘の効用なども解説するが、それってたぶんストーリーのこと。はい、“物語”は必要ですね。文/温水ゆかり※女性セブン2022年7月7・14日号
2022.06.27 19:00
女性セブン
エアコンなしで厳しい暑さを乗り切るのは…
熱中症死亡者の過半数が「家庭」で発症 大半は「エアコンを使用していない」
 今夏も猛暑が日本列島を襲いそうだ。6月21日に気象庁が発表した3か月予報(7~9月)によると、梅雨明けから一気に気温が上昇し、全国的に暑さが続くという。気象予報士・森朗氏が解説する。「猛暑をもたらす太平洋高気圧とチベット高気圧の北側への張り出しが強くなり、南から湿った空気が大量に流れ込むため、高温多湿になることが予想されます。気温に加えて湿度が高い日は熱中症のリスクが高まるので、十分な警戒が必要です」 総務省消防庁のデータによると、2010年以降、熱中症による救急搬送者(6~9月)は全国で大幅に増加した。記録的猛暑だった2018年は9万人を超え、以降も6万人以上で推移。なかでも65歳以上の人の割合が高く、2018~2021年は48~58%とこちらも増加傾向にある。 さらに注目すべきは、自宅に居ながらにして熱中症にかかるケースが多いことだ。厚労省人口動態統計(2018年)では、熱中症の死亡者のうち56.5%が「家庭」で発症している。高齢者の熱中症死亡事故は、どのような状況で起きているのか。 2020年8月には、東京・足立区に住む90代の夫と80代の妻が自宅で熱中症を発症し死亡しているのが見つかった。夫は1階の居間で、妻は台所で倒れていたが、エアコンはなく、発見時は送風機1台が作動していただけだったという。 同じ日の早朝、栃木県では70代の女性が布団の中で熱中症を発症し亡くなっているのが発見された。女性は普段から就寝前にエアコンを切っており、発見時もついていなかった。前夜は熱帯夜だった。 さらに同日未明、埼玉県で88歳の男性が木造平屋の自宅で痙攣を起こし、意識を失って病院に搬送されたが、その後死亡した。室内にエアコンはあったが、故障していて窓は閉め切ったままだったという。修理をしていれば… 2018年7月には、東京・板橋区で一人暮らしの80代の父親が亡くなっているのを朝、実家を訪れた息子が発見。エアコンが故障していたが、実は息子は修理を手配済みだった。ところが、亡くなる前日に訪れた修理業者を父親が「エアコンは嫌いだ」と断わってしまったのだという。 熱中症で危険なのは自宅ばかりではない。2018年8月、岐阜県の病院でエアコンが故障した部屋に入院中の80代の患者5人が相次いで死亡した。エアコンの故障が死亡を招いたとして、病院院長が業務上過失致死容疑で書類送検された(嫌疑不十分により不起訴)。 これらの事例に共通するのは、熱中症発症時、エアコンを使用していなかったことだ。 2020年の東京都監察医務院データによると、東京23区内の屋内における熱中症死者の実に9割がエアコンを使っていなかった。その内の約5割はエアコンを「設置していたが使用していなかった」「故障していた」とされる。 熱中症といえば“屋外の炎天下”というイメージがあるため、過半数が屋内で起きていることは意外に感じられるかもしれない。この夏は政府の節電要請などでエアコンの使用を控える人が増えるとみられているが、屋内では適切なエアコンの使用を心がけたほうがよさそうだ。※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.06.27 11:00
週刊ポスト

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