今年巨人から移籍し、打率3割をマークした左の代打の切り札・小笠原道大に加え、中村が加入すれば、相手にとって脅威となる可能性も。だが、ファンは過去の経緯を気にしている。2007年、オリックスとの交渉が決裂したノリは、落合監督(当時)に育成選手として拾ってもらい、中日に入団。復活を果たした。にもかかわらず、2008年オフにFA(フリーエージェント)権を行使し、楽天へ飛び立ってしまったという過去がある。

「落合さんは、『FAは選手が獲得した権利。つべこべ言う権利はない』という考え方。FA移籍のことで、わだかまりを持つ人ではありません。また、選手が戦力になるか否かという点でしか判断しない。自分と仲が良い、良くないというのは、まったく関係ない。あくまで、使える選手かどうかしか考えません。

 そういう意味では、『右の代打要員』として、ノリを獲得する可能性は十分あると思います。同じリーグに所属していたという点も大きいですね。今年、中日がDeNAに14勝9敗と大きく勝ち越したのは、昨年までDeNAでコーチを務めていたデニー友利、波留敏夫の2人の加入が確実に効いていたと思います。頻繁に対戦するチームの最新情報が手に入るのは、チームにとって間違いなくプラスに働きますからね」(同前)

 はたして今オフ、落合GMは中村をもう一度、獲得に動くかどうか。

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