別の放送作家は、異業種から転身して活躍できるタレントの特徴についてこう語る。

「ひとつの分野の第一線で活躍していた人は、そもそも名前と顔が知られているので視聴者に受け入れられやすい。トークへの反射神経というか切り返しがうまい人が多いのも重宝がられる理由のひとつです。タレント性がある人が多いんですよね」

 一方で、なかなか思うように活躍できない人もいる。ビッグダディ(林下清志・49才)、美奈子(31才)は『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日系)で注目を集めた元夫婦。美奈子は著書がベストセラーとなり、映画化もされた。その後、2人とも芸能活動をスタートさせたが、美奈子は昨年末の番組で仕事が激減していることを明かした。

「彼らの場合、『痛快!ビッグダディ』に出演して、著書を出して、自分たちの“個人情報”をすべて出し切ってしまった感がある。スポーツ選手出身の人は、その分野で実績を残したり、ほかの人が知らない経験をしたりしていて、それがトーク番組などでの引き出しになっている。彼らの場合、それをすべて使い切ってしまったという感じ。

 元スポーツ選手とか元国会議員といった活動のベースがないので、芸人が鋭く突っ込んでも、元一般人の彼らを追い詰めている感じに見えてしまうので、なかなか笑いになりにくい。それがタレントとして今ひとつ伸び悩んでいる一因でしょう」(前出・ペリー荻野さん)

 異業種から浮き沈みの激しい芸能界に転身したものの、生き残れる人とそうでない人がいる。そこにはちゃんと理由があるのだ。

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