しかし、そういう男性たちの多くは、いざ結婚すると、家でも女優として扱ってくれると聞く。「家事なんかして、手でも切ったらどうするのか」と包丁も握らせてくれないとか、「美しく有り続けるのが仕事」と、結婚後も女優の妻を立たせ、自分は裏方に徹するのだという話もよく耳にする。
女優だけではない。エグゼクティブキャリアウーマンの夫には、そういうタイプが多く、たとえば私たちのあいだでもっとも評判が良く、“理想の夫”の代名詞なのが山東英樹氏だ。
日本を代表するデザイナー、芦田淳さんの次女で、「ミスアシダ」改め「タエアシダ」のデザイナー、芦田多恵さんの御主人である。
参議院議員・山東昭子氏の甥であり、日本興業銀行のエリート行員でありながら、多恵さんと結婚し、ブティックアシダの広報を中心に、芦田淳さんも支えている英樹氏。
我々マスコミは、淳さん、多恵さんが年に2回ずつ開催するファッションショーの場で必ず英樹さんのエスコートを受けるのだが、腰が低いのにペコペコしているわけではなく、おおらかで、ユーモアのセンスもあり、それほど雄弁ではない妻・多恵さんに代わって、実に社交的に振る舞っていらっしゃる。
そんな英樹さんは、「本当に凄い」「働く女性の夫の鑑」と、うるさ型のマスコミ女性から大評判なのである。
また、先日、まつげ美容液の発表会でお目にかかった君島十和子さんの夫、君島誉幸氏にも同じことを感じた。
ワイドショー的には、すったもんだがあった『君島インターナショナル』だが、同社の代表でありながら、「フェリーチェトワコ・コスメ」のプロデューサーで、いわば同社の広告塔である妻・十和子さんを温かく見守りながらも、後ろでしっかり支える誉幸さんの様子には、やはり詰めかけたアラフォーのマスコミ女子たちが「理想の夫」と崇めていた。
美しく、力もある女性を妻にめとった男性は、妻と張り合ったり、人前で妻よりも上だと振る舞うのではなく、件の山東英樹氏や君島誉幸氏のように、堂々としながら一歩下がっているような人のほうがうまくいくし、結果、周囲からも敬われるのではないだろうか。
米倉涼子の夫・A氏には会ったことがないのだけれど、それができないというのなら、やはり大女優の夫としては失格と言わざるをえないだろう。