芸能

西郷隆盛が主役の大河ドラマ 安倍首相地元の観光振興策にも

安倍首相の地元の観光振興策にも?

「2018年の大河は『西郷隆盛』に内定した」という情報が駆け巡っている。明治維新150年にあたる年だから、維新三傑の一人である西郷隆盛を取り上げるらしいと言われているが、NHKは幕末維新を題材とした『花燃ゆ』で一度、苦い思いを味わっている。

 視聴率が史上最低の数字に沈んだことだけではない。山口県の地元記者が語る。

「2012年12月に第2次安倍政権が発足し、その直後の2013年1月から放送されたのが、同じ幕末・維新ものでも長州と敵対する会津側が主役となる『八重の桜』(主演・綾瀬はるか/新島八重役)でした。民主党政権中に決まった作品でしたが、長州があまりに悪者に描かれているということで、山口県では不評でしたし、総理も地元支援者に顔向けできない状況だった。そこでNHK内で、松陰の妹を主人公にする『花燃ゆ』の話が急遽、出てきた」

 本誌では、NHKのチーフプロデューサーが『八重の桜』放送中の2013年9月に、山口県萩市を訪れ、「県内に何か大河ドラマの題材はありませんか」と自治体側に聞いていたとする萩市商工観光部の担当者の証言を報じている(2015年1月30日号)。

 例年なら制作発表も済んでいる時期に題材探しをしており、しかも決まっているのは“総理の地元を舞台にする”ことだけだった──とうかがわせる証言だ。結果、歴史上では無名の吉田松陰の妹を主人公とする苦肉の策がとられた。

「そもそも、この年の本命は2015年に没後400年を迎える真田幸村を主人公とする作品、つまり『真田丸』でした。しかし、そこにいきなり『花燃ゆ』が出てきて、『真田丸』は“没後401年”という妙なタイミングで今年に放送されているのです」(放送関係者)

 その『花燃ゆ』の制作発表は2013年12月で、例年より半年あまり遅かった。

「なんとか長州を舞台にしようとして時間がかかったのではないか。急ごしらえで原作もなく、無名の女性が主人公のオリジナル脚本になった結果、視聴者からソッポを向かれる陳腐なストーリーになってしまった。

 今回も『花燃ゆ』の時と同様、大河の発表が例年よりも遅くなっているため、“また官邸の意向をうかがっているのでは”という見方が広がっている」(同前)

 という状況だ。奇しくもそうしたなか、7月の参院選で改憲勢力で3分の2を勝ち取った安倍首相に、2018年9月までの自民党総裁任期を“党則変更してでも延長すべき”という声が党内であがっているという。

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン