こうなったからには、いっそ「マスターズ紅白」を創り、ベテラン陣を動員するのはどうだろう。幸子は歴代衣装を次々着替えてヒットパレードに。細川たかしや和田アキ子は、「マイクを置いて地声のみでの熱唱」で感動の嵐。もちろん北島三郎御大も「マスターズなら」とファミリーを引き連れての出場だ。槇原敬之やスガシカオを出せば、彼らの楽曲をヒットさせたSMAPの誰かも何気に出やすいというものである。こう考えると、どうもマスターズのほうが「お祭り感」が出る。
さらにもうひとつ勝手な予測をするとしたら、「2019年」「2020年」問題だ。先日、早々と2019年の大河ドラマが宮藤官九郎脚本で「東京五輪」をテーマにすると発表された。昭和を舞台にしたドラマがヒットすれば、懐かしい曲が蘇る可能性は高い。そうなったとき、真っ先に手を挙げるのは、マスターズ組である。ちなみに東京五輪開催の1964年のレコード大賞は青山和子の『愛と死を見つめて』、新人賞は西郷輝彦と都はるみ、特別賞は三波春夫の『東京五輪音頭』だった。
和田アキ子のことを考えれば、2018年にデビュー50周年で大車輪の活動→2019年、涙の紅白復帰40回目の出場達成、という流れが見えてくる。歌うのは『笑って許して』で決まりでしょう。
今年、多くの実力派歌手に涙を飲ませたのは、ひょっとして未来の劇的復帰への準備!? そんな深読みもしたくなる今年の紅白。目玉はやっぱり、浦島太郎姿で歌う桐谷健太の横に紅組司会者の有村架純がかぐや姫で出てくるかってこと? 『真田丸』徳川秀忠役の星野源の応援に敵方だった真田一門が出てくるってこと? 場外でにらみをきかせるマスターズもうならせる企画、頼みましたよ。