高須:難しいけど…、五分五分くらいかな。トランプとしては金正恩が挑発行為を続けるなら、いつでも攻撃してやるというスタンスだったけど、だいぶ軟化しているから、このまま北朝鮮が静かにしていれば、大きな動きはないと思う。でも、金正恩はかなり追い詰められているわけで、どうなるかはわからない。実際、相変わらず強硬な態度を取っているしね。ただ、韓国が及び腰なのが気になるなあ。もうちょっと強い態度で北朝鮮に圧力をかけてほしい。
──日本国内の雰囲気はどう思いますか。そこまで危機感はないように思えます。
高須:なるようにしかならないとは思うんだけど、たしかに戦争なんて起きるはずもないと信じ込んでいる人は多いような気がする。日本国民みんながそんな意識だと、もしも攻撃されたら、一発でやられてしまうよ。政府もしっかり危機感を抱く必要があるし、国民も何があるかわからないということをちゃんと心に留めて置かなければならない。
──内閣官房の公式サイトではミサイルが飛んできた際の避難方法が掲載されていますね。
高須:なんだか暢気な感じもするけど、それくらいのことは知っておかないといけないってことだよ。こういうものをしっかりチェックしている人間が生き残るからね。この世の中は、本当に何が起きるかわからない。少なくとも、日本だけが永久に平和だなんてことはない。自分の国は自分で守るのが“普通の国”だということは忘れてはいけない。ある意味、今、日本は本当の意味で“普通の国”になるきっかけを与えられているのかもしれないね。
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危機感を抱きながら北朝鮮情勢を注視している高須院長。有事に発展しないことを願うばかりだが、最悪の展開もありうるということも想定しておく必要がありそうだ。
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)など。最新刊は『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)。