小池氏は今年1月、2017年度予算案で5年ぶりの減額予算を組み、「事業評価で徹底的に無駄は排除した。必要な政策には思いきった予算をつけた」と胸を張った。しかし、この予算には約20億円のクルーザー建造費は盛り込まれていない。
「業界の慣例で船の代金は完成時に全額支払うことになっており、来年度の2018年度予算に一括計上することになる」(港湾局)というイレギュラーな方法をとっているからだ。
結果的に、クルーザー建造費は都民の目から隠れてしまった。“小池クルーザー”は来年12月にイタリアから日本まで回航され、東京港で都に引き渡される予定だ。その偉容を目の当たりにしたとき、果たして都民はどう感じるだろうか。
※週刊ポスト2017年5月19日号