亀井:日本は買えないのに、中国だけが一方的に買えるという状況になってしまっている。このままでは土地も水も全部占拠される可能性があるよ、中国に。
石原:ただ、中国はそのうち自壊しますよ。中国の若者たちは中産階級になろうとして、田舎から都会に出て行くんだけど、まったく報われていない。だから、大都会から不満が爆発して、崩壊していくね。
亀井:それはそうだろうね。アメリカもこれから国力が落ちていきますよ。だって、大統領がやろうとしていることに、国内はことごとく反対しているでしょう。それでうまくいくわけがない。
石原:それはわからないよ。アメリカという国は侮れない国で、たとえば若者たちが好む遊び道具で、スケートボードとかフリスビーとかウインドサーフィンとか、全部アメリカ発なんだよ。アメリカの発想力やダイナミズムを象徴する例だと思う。日本にはそれがない。日本人には日本人独特の素晴らしい感性があって、それが科学技術に結びついているとは思いますけどね。
米中に対抗するために、何も韓国や北朝鮮に擦り寄る必要はない。たとえば、日本の人工衛星打ち上げ用のH2Aロケットは4つのブースターを搭載していて、こんなロケットを作っている国はほとんどない。
ボーイング社の最新機787は、部品の3分の1が日本製で、他に代えがたいとしてボーイング社は“メイド・ウィズ・ジャパン”と謳っている。こうした日本の技術力、経済力を武器に、相手に恩を着せるという立場を保持することですよ。