国際情報

THAAD配備韓国・星州はヘリパッド工事の沖縄・高江と瓜二つ

韓国中南部・慶尚北道の星州郡を訪れた古谷経衡氏

 北朝鮮のミサイル実験後の東アジア情勢の混沌を反映するように、THAAD(サード)ミサイルシステム設置を巡る韓国と各国の軋轢は深まっている。著述家の古谷経衡氏が、設置場所である星州を訪れた。

 * * *
 グレゴリー・ヘンダーソン曰く、「フランスにおけるパリがそうであるように、ソウルは朝鮮最大の都市であったばかりでなく、朝鮮自身でもあった」(『新・韓国現代史』文京洙、岩波新書)。という訳で、半島情勢を知るにはまずソウル見分が肝要である。しかし今回私の渡韓の目的は同国大統領選挙の結果、文在寅氏が当選した直後のソウル市の空気感ではなく、折しも大統領選挙でも争点のひとつになった韓国中南部・慶尚北道に設置された在韓米軍のサード設置場所である、同星州郡である。

 このサードは日本では「高高度迎撃ミサイル」と訳されるが、かいつまんで言えば迎撃高度20km程度のPAC3よりもはるかに広い範囲(150km、成層圏より上)をカバーできる弾道弾向けの迎撃システムである。このサード配備を巡って、大統領選挙期間中の前後、3000人とも1000人ともいわれる反対派が、寒村に押しかけ熱狂の如く反対のシュプレヒコールを上げたことは日本でも大きく報道された。

 だが当然のこと、サード配備は文在寅就任後5日目にしてIRBM(中距離弾道ミサイル)発射実験を行った北朝鮮への有効な防御手段の一つである。が、何故に韓国人はこのミサイルに反対するのか。

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト