◆常にリスナーと共にあるのがラジオ
小林といえば、1970年代後半から1980年代にかけて人気を博した伝説のラジオ番組『スネークマンショー』を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。
「あの番組では、かける曲を日本語で解説せずに英語でしゃべっていたから、僕がやりたかったアメリカのDJみたいなことができました。
僕が育った時代はラジオしかなくて、ラジオから音楽やドラマが流れると、映像を想像して頭の中で結びつけるから、スケールが大きいんですよ。ラジオで学んだイメージさせる力は、今も仕事の基本になっていると思います」
そして、想像力と同じく大切にしているのは、ラジオのライブ感だ。
「たとえば、トラックを運転しているときに、ラジオから好きな曲が流れると、仕事を忘れて盛り上がるし、面白い話で笑う。常に共にあるってことですよね。人は群れで生活する生き物だけど、ラジオはみんなと一緒にやっているという魅力がありますよね。僕はラジオが一番、生(ナマ)の意識が伝わると思っています」
だが、2012年に前立腺がんに罹り、トイレの回数が増えたために、生放送を続けられるか悩んだ時期もあった。