芸能

竹内涼真の演技を「ステレオ鑑賞」できるという至福 

番組公式HPより

 今、最も旬な役者は誰か。おのおの見解は分かれるところだろうが、ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が今期の注目作に言及した。

 * * *
 この夏のドラマを最高に楽しむ私なりの方法とは……今ダントツ注目を集める俳優を、「ステレオ」方式で味わう、という鑑賞法です。

「ステレオ」は言わずと知れた、ツースピーカー。左右2つのスピーカーからそれぞれ音が出てくるからこそ、モノラルに比べてぐっと臨場感が増すことは、みなさん実感されているはず。

 では、なぜステレオ再生だと臨場感が増すかといえば……?

 左の耳と右の耳から飛び込んでくる音は、角度や音量、質などが違う。その微妙な「違い」を感知することによって、音がより立体的にリアルに感じとれるわけです。

 さて、2017年の夏は、ある俳優の演技を「ステレオ」方式で堪能できる貴重なチャンス。

『ひよっこ』(NHK朝ドラ)で、ヒロイン・みね子(有村架純)の恋人になった島谷純一郎は佐賀県の資産家のご子息、慶應大学生という設定。優等生的まったり感が漂う。ガツガツせず、余裕のあるお坊ちゃんタイプ。

 一方、『過保護のカホコ』(日本テレビ系、水曜午後10時)でヒロイン・加穂子(高畑充希)の相手役・麦野初は、淡泊でラフ、無駄が嫌いな現代っ子。ズバズバっとした物言いの芸術系大学生。「親から自立する気があるのかよ?」「お前みたいな過保護がいるから日本がダメになるんだよ!」と、加穂子に向かってゾンザイな口調でグサグサ本質に斬り込む。

 両方とも、大学生の役。なのに、2人の男子の違いを1人の俳優がぴしっと演じ分けている。島谷は、静かに語る。上品に座る。ゆっくり動く。麦野は、大声で語る。手足を大きく動かす。スピード感がある。

 それを「ステレオ」方式で鑑賞するという至福。そう、二つの人間像が重なるところに、「竹内涼真」という存在が立体的に立ち上がってくるのです。

 ちなみに、ステレオで最高の音が鑑賞できる座り位置のことを「スイート・スポット」と言いますが、この夏はテレビの前に、まさしくドラマの「スイート・スポット」が出現。ということで今期ドラマで期待したい「男優」が竹内涼真さんだとすれば……「女優」の方は?

関連記事

トピックス

緊急入院していた木村文乃(時事通信フォト)
《女優・木村文乃(37)が緊急入院していた》フジ初主演ドラマ撮影中にイベント急きょ欠席 所属事務所は「入院は事実です」
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
女子児童の下着を撮影した動画をSNSで共有したとして逮捕された小瀬村史也容疑者
「『アニメなんか観てたら犯罪者になるぞ』と笑って酷い揶揄を…」“教師盗撮グループ”の小瀬村史也容疑者の“意外な素顔”「“ザ”がつく陽キャラでサッカー少年」【エリート男子校同級生証言】
NEWSポストセブン
2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
《新歓では「ほうれん草ゲーム」にノリノリ》悠仁さま“サークル掛け持ち”のキャンパスライフ サークル側は「悠仁さま抜きのLINEグループ」などで配慮
週刊ポスト
70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン