国際情報

在韓35年の教訓「韓国に関心を持っても、深入りはするな」

「未来志向」を強調する両首脳だが 共同通信社

 日本では8月になると“終戦モノ”といって戦争時代の歴史を振り返る。終戦の日の15日には天皇陛下が出席される政府主催の記念式典も行われる。そのコンセプトの基本は「追悼と平和」だが、日本支配から解放された韓国では15日は祝日で、大統領が出席する政府主催の記念式典があり、マスコミや各種イベントは“反日モノ”でにぎわう。

 映画界など毎年そうだ。今年の話題は2本で、すでに上映中の『朴烈』は、大正時代の日本で皇室テロを計画した無政府主義者の朝鮮人青年・朴烈(21歳!)と内縁の妻・金子文子の話。反日テロにプラス、当時いわば“翔んでる女”だった日本女性がからむ日韓ラブストーリーだから観客には心地よい?

 ただ映画の冒頭シーンがよくない。アルバイトで人力車の車夫をしていた朴烈が、日本人客から代金を地べたに投げつけられ、「足りない」というと「朝鮮人のクセに生意気だ! さっさと朝鮮に帰れ!」と怒鳴られ、踏んだり蹴ったりの暴行を受ける。

“料金踏み倒し”にいわれなき暴行で“朝鮮人差別”を象徴したつもりだろうが、これは日本ではありえない。ただ、映画は「大逆罪」に問われた二人の裁判風景が詳しく描かれ、日本人の良心的弁護士も登場するなど近代国家日本の法治主義が印象的である。このあたりは韓国人観客には新しい日本発見になるかも。

 もう一つの『軍艦島』は7月下旬封切りだが、ユネスコの世界遺産に登録された長崎の旧炭鉱の話。『朴烈』のテロ計画もそうだが、近年の韓国映画界の“反日モノ”は日本人をバッタバッタやっつける活劇調が多い。したがって『軍艦島』も苛酷な炭鉱労動で虐げられた朝鮮人徴用工が“反日抵抗”に立ち上がるといったストーリーになるようだ。

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト