「皇太子ご一家が終戦記念日の8月15日に御用邸で静養されるのはほぼ毎年のことです。ただ、目前に即位を控えられた今年の夏も須崎御用邸で過ごされることに、“その日”に向けてのお気持ちの準備は大丈夫だろうかと違和感を持つ宮内庁関係者がいることも事実です」(別の皇室記者)

 雅子さまのお気持ちが見えにくい別の理由もある。

「平たくいってしまえば、目立つところではなく、“黙々と務めを果たす”という意識が強すぎるように感じます。それは皇太子さまも同様です。

 しかしながら、皇族方のお出ましには、ある種の“広告効果”が期待されています。戦地を慰霊訪問することは、先の大戦の記憶を風化させないため。自然災害の被災地に足を運ばれるのは、被災者を励ますと同時に、被害の甚大さや状況を周知するため。チャリティーやイベントにお出ましになる姿がニュースで報じられれば、さまざまな団体の活動の様子が全国に届けられることになるわけです。

 公務の機会が限られる雅子さまは、より印象に残りにくい結果となってしまうのです。戦争にまつわるものも同様でしょう」(別の宮内庁関係者)

 それは、次のようなことからも感じられる。昨年12月の15才の誕生日に際して、愛子さまの近影が公開された。猫の「セブン」を膝の上に抱かれたお写真などのほか、前述した修学旅行で訪れられた場所のパンフレットなどをご覧になるお姿だ。

 だが、愛子さまと一緒に写っていたのは、皇太子さまだけだった。

「皇后となれば、ご体調の波を押してでも人前に立たなければならない場合も出てくることでしょう。そうなれば、必然雅子さまを目にする機会が増え、雅子さまがどのような考えをお持ちなのか、どのようなお気持ちを抱かれているのかが伝わりやすくなります。願わくば、一日も早くその時が訪れてほしいと思うのです」(前出・別の宮内庁関係者)

 両陛下もまた、それを願われていることだろう。

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年8月24・31日号

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