27時間の中での関東地区瞬間最高視聴率が、明石家さんまの『ホンマでっか!?TV』だったことを思うと、バラエティーの主軸はやはり大御所からバトンタッチされていないようだ。
唯一、「進出してきた感」があったのがバカリズム。脚本を手がけた『妄想歴史ドラマ』が3本放送された。大杉蓮が織田信長、中尾明慶が豊臣秀吉、渡辺いっけいが徳川家康を演じる戦国ものの3本立て。戦国ドラマといえば、出演者も多いし、予算もかかる。いったいどうやって戦場面など見せるのかと思ったら、なんとジオラマ! しかも、あんまり動かない…。リアル感ゼロ。大杉蓮もさぞかしびっくりしたことだろう。あまりにチープで笑わす作戦だとしたら、まんまと乗せられてしまった。
そして、「笑わす」ことに関して、よくわかったこともある。意外なことに関ジャニ∞は、この番組でたけしと「初からみ」だった。そのコーナーの仕切りを西山喜久恵アナがやったのだ。その場には、『奇跡体験!アンビリーバボー』でストリーテラーのたけしとともにナビゲーターを務める剛力彩芽も同席。すると、たけしは剛力と『アンビリーバボー』で顔を合わせることはなく、「あの番組は15本撮り」で、「このあと意外な結末が」などと言っても、実は結末を知らないんだなどと暴露。また、金髪パーマ頭にサングラスで自ら演じる番組名物キャラ「火薬田ドン」が孫に不評だと言い出し、剛力だけでなく、西山も大笑いをしていた。
久々に出た! 西山喜久恵の爆笑。私は西山アナの大笑いは、縁起物だと思っている。思い出してみれば、『笑っていいとも!』や木梨憲武の北島三郎のものまねに腰が砕けそうになって西山が笑っていたとき、やっぱりフジテレビは元気がよかったのだ。昔はよかったというわけではない。今こそ、笑いのバロメーター西山喜久恵を爆笑させる番組が見たいということ。バトンタッチをした今は、貴重なタイミングだと思う。