翌10日、皇居・宮殿の松の間で『講書始の儀』が執り行われた。陛下や皇族方が各分野の権威3名に講義を受けられる新年の行事で、雅子さまは2003年以来15年ぶりに出席された。
「日本史に認知科学、光科学と大変高度な内容でした。東大からハーバード大と才媛でいらっしゃる雅子さまは、熱心なまなざしで講義をお聞きになっていました」(前出・皇室記者)
その2日後には、こちらも新年恒例の『歌会始の儀』が行われた。だが、『講書始の儀』と同じく15年ぶりの雅子さまの出席は叶わなかった。
「連日の行事によるお疲れを考慮してのことだったと聞いています。新しい年を迎え、雅子さまへの期待が膨らんでいただけに、落胆の声も聞こえました。ですが、同じ欠席でも大きな変化があったんです。
東宮大夫の会見で、欠席の理由が“一定の所作があることと、所要時間が『講書始の儀』と比べて長いことが負担になる”と明かされたのです。これまで、雅子さまが公務などをお休みになる場合 “医師団と相談して総合的に判断した”といったような言い回しばかりで、具体的な理由が示されることはほとんどありませんでした。皇后となられる日が来年に迫ったことで、より国民に詳しい状況を伝えなければいけないという雅子さま、ひいては皇太子さまのお考えなのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
その姿勢は、前述した愛子さまの不調にも見て取れる。
「愛子さまのインフルエンザ罹患は、わざわざ宮内庁ホームページに発症の日付やその後の対処法が掲載されたのです。これは大変異例なことで、その背景には、間もなく“天皇皇后の娘”となられる愛子さまについて、広く国民に知らせるべきだというご夫妻のお考えもあったといわれています。
また、長野から愛子さまのご不調を伝え聞いた雅子さまは、大きな動揺は見せられなかったと聞きます。これまで公より私を優先し、愛子さまとの“母娘密着”が批判の的になったこともありましたが、母親としてのお気持ちの大きさに負けないくらい、未来の皇后としてのご自覚が芽生えた証左なのでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
撮影/本誌・田中麻以
※女性セブン2018年2月1日号