桐谷といえば、トークやバラエティーなど素のしゃべりは関西弁が基本。しかし、このドラマでは雑誌編集者として、ハイテンションな漫画家(ムロツヨシ)に付き合わされ、その合間に今日子に「また忙しくなるね」と優しく語りかけ、「今日子の首がなんか寒そうだから」とネックレスをプレゼントしたりする。標準語モードのいい男なのである。なんかムズムズする…。
もちろん、これまでの出演作品も多くが標準語モードなのだが、このドラマで特にムズムズ感が強いのは、今日子の上司八木役で鈴木紗理奈が出ているからだろう。八木は、星名に圧力をかけられて混乱する今日子に「全然大丈夫ちゃうやんか」と超自然な関西弁モード。そうそう桐谷といえば、これと同じノリでしょ! もっとハジけていいから! つい映画『火花』みたいな桐谷を思い出す。関西弁の桐谷健太が「心に棲みついている」のだ。
もうひとり、もっと関西弁で話す姿が見たいと思ったのは、北川景子である。北川は今年、大河ドラマ『西郷どん』の篤姫役。ドラマの中では「篤といいもす」と自己紹介するなど、薩摩弁を披露している。しかし、出身は関西で主演の鈴木亮平とも近い場所だという。先日出演した『あさイチ』では、『西郷どん』の現場は、鈴木も塚地武雄もいて、「せやな」「頼むで」などと舞台裏では関西弁が飛び交っていると話していた。
そこですかさず大阪出身の有働由美子アナが今日は関西弁で話しましょうとナイスな提案。食欲旺盛で朝からパンとごはんを食べるという北川に「ふつう、どっちかちゃう?」と語りかけるものの、生放送の緊張のためかなかなか北川の関西弁スイッチは入らず。残念。
鈴木亮平には関西弁モードだと「別人」「ふつうの地元の子やん」と言われていた。自身もノリ突っ込みも大好きで、「クールビューティーと言われるが、どこかそうなのか」と素顔との違いを告白。まだまだ私たちは素顔の北川景子を知らないのである。いつか関西のおばちゃんモードになってクールビューティー崩壊の瞬間を目撃することになるのか。でも、その時、一番笑っているのは本人かも。きっと、そうだ。