野田:総理ともずいぶんケンカしましたよ。古谷さんが先ほどおっしゃったように郵政選挙では小泉元総理とも対立した。でも、離党しても、意見交換の食事会も絶やさなかった。私も年を取ったので、最近は小泉元総理に対して偉そうな口を利くようになりましたけど。
古谷:小泉純一郎とそんなに食事をするのですか?
野田:小泉元総理と付き合っていると、本当の権力者は勝負を引きずらないと感じます。私が離党したらそれで終わり。あとはもとの仲間として接してくれた。
古谷:安倍首相は、小泉政権下で自民党幹事長に抜擢されて、その後内閣官房長官として初入閣を果たしました。お二人とも政治家として小泉元首相の影響を受けたと思うのですが、大臣と安倍首相の一番の違いはどこだとお感じですか?
野田:総理は国の成長が国民の幸せになると考えている。総理が言う成長とは、昭和の量的成長です。そして量的成長の原動力が大企業で、そこからのトリクルダウンがあると信じている。
一方私は人口問題をライフワークにしてきました。そしてこの人口減少社会では、トリクルダウンは期待できないと考えている。その違いは大きい。古谷さんはゴルフをなさいますか?
古谷:いえ、ぜんぜん。
野田:フェアウェーとラフの違いは分かる?
古谷:すみません(苦笑)。